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G20共同声明草案、ウクライナ戦争巡り相違解消できず

2023年09月09日(土)11時26分

 20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で議長国を務めるインドのシェルパ(首脳の個人代表)は8日、共同声明案を提出する準備がほぼ整ったと明らかにした。ニューデリーで4日撮影(2023年 ロイター/Anushree Fadnavis)

[ニューデリー 8日 ロイター] - 20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で議長国を務めるインドのシェルパ(首脳の個人代表)は8日、共同声明案の策定に取り組んだものの、ウクライナでの戦争に関する見解の相違を解消することはできず、最終的な声明の内容は首脳会議での決定に委ねられることになった。

38ページに及ぶ草案では、気候変動や暗号通貨、多国間開発銀行の改革を含む75のパラグラフでは合意に至ったものの、「地政学的状況」に関する部分は空白のままとなっている。

モディ首相のシェルパ、アミターブ・カント氏は記者会見で「声明はほぼ出来上がっている」とし、首脳会議に提出され承認されると述べた。詳細は明らかにしなかった。

声明は「グローバルサウス」と途上国の「声」になるという。

ある関係筋筋はロイターに対し、共同宣言は全会一致とはならない可能性もあると語った。共同宣言には、各国の見解を記した異なる記述がなされる場合や、一つのパラグラフに合意と反対を併記する場合があり得るという。

また、別の関係筋によると、「見解の相違を取り繕い、世界全体で平和と調和を保つべきという一般的な声明」が出される可能性もある。

G20加盟国のある高官によると、ウクライナの戦争に関するパラグラフは西側諸国間で合意され、ロシア側に送付され意見を求めたという。

欧州連合(EU)外交筋は、インドは合意点を探る議長国として「素晴らしい」仕事をしていると述べた。その上で「今のところロシアが、他の誰にとっても受け入れ可能な妥協案を阻止している」とした。

中国の習近平国家主席はサミットに出席しないものの、中国外務省の報道官は8日、サミットで前向きな成果を得ることを後押しするため、全ての関係者と協力する用意があると言明した。

ロイター
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