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韓国中銀総裁、成長や金融安定巡るリスクへの対応強調

6月12日、韓国銀行(中央銀行)の李昌ヨン総裁(写真)は、成長下振れや金融安定を巡るリスクが政策における主要課題だとし、今年はより洗練された金融政策が必要だとの認識を示した。写真は昨年4月韓国ソウルでの代表撮影(2023年/ロイター)
[ソウル 12日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)の李昌ヨン総裁は12日、成長下振れや金融安定を巡るリスクが政策における主要課題だとし、今年はより洗練された金融政策が必要だとの認識を示した。
韓国銀行設立73周年の記念式典で「成長下振れリスクや金融安定リスク、米国など主要国の金融政策の変更を考慮し、より洗練された方法で金融政策を運営する必要がある」と述べた。
中銀の迅速な対応でインフレ率は1年7カ月ぶり低水準に鈍化したが、警戒を緩めるのは時期尚早だとし、インフレ鈍化のペースを引き続き注視すると説明した。
不動産市場に安定化の兆しが見られるが、不動産ローンの返済延滞率は上昇しており、関連する金融リスクを注視する必要があると指摘。家計債務の段階的なレバレッジ解消に向けた中長期的な計画を模索すべきとも述べた。
また、「インフレと経済成長の状況は今年各国ごとに異なる可能性が高く、インフレと成長のトレードオフのバランスを保つため洗練された政策対応が重要になる」と語った。
韓国銀行(中央銀行)は先月、3会合連続で政策金利の据え置きを決定。一方で、金融引き締めが終わっていない可能性も示唆した。