ニュース速報

ワールド

原油先物が上昇、OPECプラスの協調減産延長で

2021年03月05日(金)12時53分

 アジア時間5日の原油先物は上昇。OPEC加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による協調減産の1カ月延長を受けた買いが続いている。写真は原油ポンプジャック。米テキサス州で2019年11月撮影(2021年 ロイター/Angus Mordant)

[メルボルン 5日 ロイター] - アジア時間5日の原油先物は上昇。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による協調減産の1カ月延長を受けた買いが続いている。

米WTI先物は0128GMT(日本時間午前10時28分)現在、0.17ドル(0.3%)高の1バレル=64.00ドル。前日付けた13カ月ぶりの高値は下回っている。

北海ブレント先物は0.10ドル(0.2%)高の66.84ドル。こちらも前日の高値(67.75ドル)には達していない。

OPECプラスの決定を受けて、WTI、北海ブレントともに前日は4%超急騰した。

CMCマーケッツの首席市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は「OPECプラスの統制がどれだけ予想外だったかを示す値動きだ」と指摘。

「リスクオフの環境とドル高にもかかわらず上昇しているのがさらに驚くべきだ」とした。

サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を4月まで1カ月延長すると表明したことは市場にとって予想外だった。

コモンウェルス銀行のコモディティー担当アナリスト、ビベック・ダー氏はリポートで「OPECプラスの供給統制は、サウジの慎重さを好む姿勢が支持されていることを物語っている」と述べた。

アナリストはOPECプラスや米シェール業者の減産継続を踏まえ、価格予測の見直しを行っている。

OANDA(ニューヨーク)のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏はリポートで「需給の引き締まりは夏まで続く可能性が高くなったため、原油価格は一段高となる可能性がある。WTIの75ドルへの上昇はもはや突拍子のない予想ではなく、ブレントは夏までに余裕で80ドルを突破する可能性がある」と予想した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日中双方と協力可能、バランス取る必要=米国務長官

ビジネス

マスク氏のテスラ巨額報酬復活、デラウェア州最高裁が

ワールド

米、シリアでIS拠点に大規模空爆 米兵士殺害に報復

ワールド

エプスタイン文書公開、クリントン元大統領の写真など
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 9
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中