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世界の石油市場、来年いっぱい供給超過=IEA
11月14日、国際エネルギー機関(IEA)は、世界の石油市場が来年いっぱい供給超過になるとの見通しを月例石油市場リポートで示した。写真はノルウェー沖にある石油掘削施設。2017年9月撮影(2018年 ロイター/Nerijus Adomaitis/File Photo)
[ロンドン 14日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は14日、世界の石油市場が来年いっぱい供給超過になるとの見通しを月例石油市場リポートで示した。IEAは「容赦ない」生産の増加が、消費の伸びを圧倒すると指摘。景気減速で消費が伸び悩むリスクがあるとの見方を示した。今年と来年の世界の石油需要の伸びは、それぞれ日量130万バレル、日量140万バレルに据え置いた。
ただ、需要増加の原動力である経済協力開発機構(OECD)に加盟していない国々の需要予測は下方修正した。
石油輸出国機構(OPEC)に加盟していない国々の生産の伸びは、今年が日量240万バレル、来年が日量190万バレルとなる見通し。前回予測の日量220万バレル、日量180万バレルから上方修正した。
米国が生産の増加を主導する見通し。米国の石油供給の伸びは、今年が日量210万バレル、来年が日量130万バレルとなる見通し。現在の供給量は日量1100万バレル以上と記録的な水準となっている。
IEAは「来年は、非OPEC加盟国の供給により、OPEC産原油のニーズがさらに低下する見通しだ」と指摘。来年のOPEC産原油の需要予測を日量30万バレル引き下げ、日量3130万バレルとしたことを明らかにした。
OECD加盟国の9月の石油在庫は1210万バレル増の28億7500万バレル。第3・四半期全体では、5810万バレル(日量63万バレル)増と、2015年以来の高い伸びを記録した。