ニュース速報

ワールド

米医療費、2018年に5.3%増加へ=政府機関

2018年02月15日(木)12時22分

 2月14日、米政府の医療保険関連機関は報告書で、同国の2018年の医療費が前年から5.3%増加するとの見通しを示した。写真はオレゴン州ポートランドの病院で昨年12月撮影(2018年 ロイター/Natalie Behring)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米政府の医療保険関連機関は14日公表した報告書で、同国の2018年の医療費が前年から5.3%増加するとの見通しを示した。医療用製品・サービスの価格上昇やメディケイド(低所得者向け医療保険)の負担増を理由に挙げた。

厚生省のメディケア・メディケイド・サービス・センター(CMS)はまた、17年の医療費は4.6%増の3兆5000億ドル近くになったとの試算を示した。従来予想の5.4%増は下回った。

報告書によると、医療費の増加を主にけん引しているのはベビーブーム世代の高齢化とそれに伴うメディケア(高齢者向け公的医療保険制度)加入者の増加、医療用製品・サービスの価格上昇や可処分所得の増加など。

CMSは17─26年の10年間に医療費が毎年平均で5.5%増え、26年には米経済の19.7%を占めると予想。16年時点での同割合は17.9%だった。26年の医療費見通しは5兆7000億ドル。

なかでも処方箋薬の費用は今後10年間で年間6.3%増加と、最も大幅な伸びを示す見通し。薬価の上昇のほか、遺伝性疾患やがんなどの治療を目的とする特殊医薬品の利用拡大が理由。

人口高齢化とともに医療関連サービスへの依存度が高まることから、メディケアとメディケアの費用も増えると見込む。

保険加入率は16年時点の91.1%から26年は89.3%に低下すると予想。昨年成立した税制改革は、医療保険制度改革法(オバマケア)による保険加入義務を撤廃、未加入者への罰金が廃止された。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米当局が欠陥調査、テスラ「モデル3」の緊急ドアロッ

ワールド

米東部4州の知事、洋上風力発電事業停止の撤回求める

ワールド

24年の羽田衝突事故、運輸安全委が異例の2回目経過

ビジネス

エヌビディア、新興AI半導体が技術供与 推論分野強
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中