JPモルガン第1四半期、利益が予想上回る トレーディング収入最高に
JPモルガンのニューヨーク本社、2022年6月撮影 REUTERS/Andrew Kelly/File Photo
Manya Saini Danial Azhar
[14日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェース14日発表した第1・四半期決算は、純利益が165億ドル(1株当たり5.94ドル)と、前年同期の146億ドル(同5.07ドル)から増加した。市場のボラティリティー(変動性)の高まりを背景にトレーディング収入が過去最高を記録、活発なディールメーク(案件組成)も業績を押し上げた。
人工知能(AI)がソフトウエア企業に及ぼす影響への懸念や、イラン戦争の先行きへの不透明感が第1・四半期に世界の金融市場を揺るがし、売りの広がりでトレーディングデスクは活況だった。ボラティリティーの高まりで顧客はポートフォリオのリバランスや活発な売買、リスクヘッジを行うため、大手行のトレーディング部門の収益押し上げにつながる。
第1・四半期の市場部門収入は20%増加116億ドルとなり業績をけん引。13日に市場予想を上回る決算を発表した金融大手ゴールドマン・サックスと同様の構図となった。
債券市場部門の収入は21%増の71億ドル、株式市場部門は17%増の45億ドルとなった。
ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は声明で「地政学的緊張や戦争、エネルギー価格の変動、貿易の不確実性、世界的な大規模財政赤字、高水準の資産価格など、リスクはますます複雑化している」と述べた。
純収入は10%増の505億ドルと、市場予想の492億ドルを大きく上回った。
<ディールメーキングに注目>
米投資銀行各社は、大型AI企業や宇宙関連企業の大型上場、トランプ政権が規制を緩和するとの期待を背景に力強いディールメーキングを期待している。市場のボラティリティーが高まりM&A(合併・買収)の見通しには慎重な見方もあるが、銀行幹部は企業の案件意欲は旺盛だとしている。
第1・四半期の投資銀行手数料は前年同期比28%増加し、ディールロジックのデータによると世界的な大手行の中で最も高い伸びとなった。M&Aの総額は1兆ドルを超えた。
<金利収入は増加>
純金利収入(NII)は第1・四半期に9%増の255億ドルとなった。市場部門を除くベースでは3%増加した。
ダイモン氏は「米国経済は底堅さを維持している」とし、労働市場は軟化しているものの状況の悪化は見られず、消費者は支出を続けていると述べた。





