EXCLUSIVE-プライベートクレジット問題、世界金融危機を彷彿=英中銀総裁
イングランド銀行のベイリー総裁。4月1日、ロンドンで行われたロイターのインタビューで REUTERS/Hannah McKay
Phoebe Seers David Milliken
[ロンドン 1日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のアンドリュー・ベイリー総裁は1日のロイターとのインタビューで、最近相次いでいるプライベートクレジット(ノンバンク融資)に絡む企業の経営破綻を特殊な事例として片付けるべきではないと警鐘を鳴らした。
ベイリー氏がプライベートクレジットのリスクにここまで踏み込んだ発言をしたのは初めて。
ベイリー氏は、プライベートクレジットの最大の特徴は「非常に不透明」なことだと指摘。そのため、表面的には個別の案件に見える破綻であっても、投資家が疑心暗鬼に陥れば影響が市場全体に広がりかねないとした。
「もし経営悪化が表面化すれば、金融システム全体で信認が失われる。人々は、経営が悪化している企業が他にもっとあるのに、それがどこにあるのか分からないと考えるからだ」と述べ、こうした信認の崩壊は2008年の世界金融危機を思い起こさせるとした。その上で、「こうした事態が必ず起きると言っているわけではない。しかし、われわれは過去に同じ経験をしており、だからこそ警戒すべきだ」と訴えた。
プライベートクレジットを巡っては、昨年に米自動車部品メーカーのファースト・ブランズ、自動車ディーラーのトリカラーが相次いで破綻。英国では今年2月に住宅ローン業者のマーケット・フィナンシャル・ソリューションズが破綻した。
ベイリー氏は、英国のプライベートクレジット市場は米国ほど大きくはないとしつつ、金融システムはグローバルにつながっており、国内だけを見て安全だとは言えないと指摘した。
また、米国・イスラエルとイランの戦争によるインフレ懸念から、このところ英国債の利回りが急上昇し、10年物が2008年以来の高水準に達したことについては、「市場は秩序を保っているが、かなり緊張した状態だ」との見方を示した。「警戒ランプが点灯するような事態は起きていないが、非常に重要なので、正直に言えば常に監視している」とした。





