EXCLUSIVE-スペースXのxAI買収、投資家に税務・財務・法的メリット=関係筋
米実業家イーロン・マスク氏は宇宙開発企業スペースXによる人工知能(AI)企業xAIの買収で、一般的な2段階の合併プロセスを使用し、このプロセスには数十億ドルの債務の返済回避や、株主に税制上のメリットをもたらす利点があったと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。写真はスペースXのロゴとマスク氏の写真、2022年12月作成(2026年ロイター/Dado Ruvic)
Echo Wang Milana Vinn Matt Tracy
[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米実業家イーロン・マスク氏は宇宙開発企業スペースXによる人工知能(AI)企業xAIの買収で、一般的な2段階の合併プロセスを使用し、このプロセスには数十億ドルの債務の返済回避や、株主に税制上のメリットをもたらす利点があったと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。xAIの法的責任からスペースXを保護することにもなるという。
2日に発表された同買収により、1兆2500億ドル規模の企業が誕生した。年内に新規株式公開(IPO)を計画しており、宇宙にデータセンターを設置するというマスク氏の野心を実現させる取り組みの一環となる。
関係者によると、マスク氏は両社を合併して事業を完全に統合する代わりに、xAIをスペースXの完全子会社として残すことを決定した。
xAIは交流サイト(SNS)「X」を運営し、対話型人工知能(AI)「グロック」を手がける。
合併・買収(M&A)弁護士によると、この手法は企業買収で「三角合併」として知られ、節税や法的リスクの軽減を図る上場企業間取引で一般的に用いられる構造だという。
xAIが子会社となることで、同社の負債、法的責任、契約は親会社と分離されたままとなる。これによりxAIは独立した事業運営を維持し、Xが直面する可能性のある調査や訴訟からスペースXを守ることが可能となる。Xは現在、グロックが実在の女性や子供を性的に描写したディープフェイク画像を拡散したとの告発を受け、欧州で調査を受けている。
法律事務所ヒューズ・ハバード・アンド・リードの企業弁護士ゲーリー・サイモン氏は「買収対象が買い手側の子会社となる場合、買収対象企業の過去の負債が必ずしも親会社の負債となるわけではない」と指摘。新たな事業を子会社を通じて取得する「主要な理由は、企業が株主を責任から保護できることだ」と語った。
財務面でもこの構造は理にかなっていた。
この合併は非課税の組織再編として構成されており、xAIの株主は取引の一環として受け取るスペースXの株式に対する税金について、保有株を売却するまで繰り延べできる。
スペースXとxAIはコメント要請に応じなかった。
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