ECB、ロシアの軍事的ショックに備える必要=リトアニア中銀総裁
シムカス総裁、2021年撮影 REUTERS/Ints Kalnins/File Photo
Balazs Koranyi Francesco Canepa
[フランクフルト 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのシムカス・リトアニア中銀総裁はロイターとのインタビューで、状況に応じた政策をECBは取っており経済は変動に適応しているが、ロシアの軍事的脅威から生じる可能性のある新たなショックに備える必要があるとの見方を示した。
総裁は、政治的混乱は今後も続く可能性が高く、インフレや成長率、金利水準などのECBにとり良好な状態に悪影響を及ぼす可能性を指摘。米国の政策は主に貿易面で欧州と関係しているが、「東側の隣国のリスクは性格が異なり、それは軍事的侵略の脅威だ」と述べた。
ソビエト連邦の一部だったリトアニア、エストニア、ラトビアのバルト三国は、サイバー攻撃、偽情報キャンペーン、無人機や戦闘機の進入などから、ロシア侵攻の可能性について以前から懸念を表明している。
シムカス氏は、現金流通と決済システムがこれらのリスクに耐性があり金融政策が十分に柔軟であることをECBは確認すべきだと語った。別のリスクとして、気候変動への銀行対応をECBは確実にすべきだと述べた。
短期的なECBの課題は単純なものとし、次回2月4日の会合では政策据え置きを指摘。
しかしそれ以上の確実性はほとんどないと警告し、「次の一手については利上げか利下げかのどちらかになる可能性が同等にあると考えている」と述べた。
目先より先の政策シグナルの発出には否定的で、「政策の道筋は約束できないというのが過去の教訓だ。環境は不安定でショックが来ることを受け入れる必要がある」との見方を示した。
経済はショックに反応しにくく予測担当者はしばしば脅威を過大評価する。総裁は「重要なのは、データの変化にいちいち過剰反応しないことだ。トレンドと経済を形成する主な力を見極める必要がある」と指摘。「経済活動を注意深く観察し、軌道修正が必要かどうかを見極めたい。これらのショックはより迅速に成長に影響を与えるが、インフレへの影響には時間がかかる」と述べた。
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