午前のドルは158円台で上下、介入警戒と日銀思惑が重し
日銀本店。2025年12月撮影。REUTERS/Manami Yamada
Atsuko Aoyama
[東京 16日 ロイター] - 午前のドルは、158円半ばから前半に下落した。円サイドでは片山さつき財務相はじめとする政府の円安けん制発言で為替介入への警戒感が根強いことに加え、日銀の利上げに対する思惑が重しとなっている。ただ、堅調な米指標でドルには底堅さもみられ、材料が出て一時的に反応があってもレンジ内を上下する動きにとどまっている。
朝方は158円半ばで推移していたドルは、片山財務相の円安けん制発言後に進んだドル売り/円買いの流れでストップロスも巻き込んだとみられ、一時158円を割り込む場面もあった。その後は持ち直し、158円前半まで切り返している。
米指標が好調でドルは堅調に推移しているものの、為替介入への警戒感などで「上値がかなり重い」(りそな銀行資金証券部市場トレーディング室の広兼千晶氏)との声が聞かれる。
片山さつき財務相は16日の閣議後会見で、米政府と2025年9月に交わした財務相声明には為替介入も含まれているとの認識を改めて示し、「私は再三、あらゆる手段を含めて、断固たる措置を取らせていただくと言っている」と述べた。9日以降の為替円安に対し、一段とけん制を強めた。
日銀の利上げへの思惑も、上値を抑える要因となっている。前日の日銀に関する通信社報道で、円安に伴う食料品やエネルギーのさらなる価格上昇は負の側面が意識される可能性があるとの指摘が一部にあると伝わったことについて、市場では「政府の円安けん制が強まっていることと併せ、強いメッセージが感じられる」(国内金融機関の為替ディーラー)との声があった。
ロイターも午前11時半過ぎに円安が一段と進んだことで、日銀内で物価上昇リスクへの警戒が高まりつつあると報じ、片山財務相の発言後の円買いが一段と進んだ可能性を指摘する声もあった。
衆院選を巡っても、自民圧勝となるか「不透明なこともあり、ドル/円は閉じ込められている」(国内銀行の為替セールス担当者)との見方も聞かれる。
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