米当局、エヌビディア製半導体密輸の疑いで中国人2人拘束
12月8日、米司法省は、米エヌビディアの人工知能(AI)向け半導体「H100」と「H200」を密輸した疑いで中国人の男2人が拘束されたと明らかにした。 写真はエヌビディアのGPU「H100」。エヌビディア提供(2025年 ロイター)
Jasper Ward
[ワシントン 8日 ロイター] - 米司法省は8日、米エヌビディアの人工知能(AI)向け半導体「H100」と「H200」を密輸した疑いで中国人の男2人が拘束されたと明らかにした。
司法省によると、検察は中国国籍でニューヨーク在住のFanyue Gong容疑者と中国出身でカナダ国籍を持つBenlin Yuan容疑者が香港に拠点を置く物流会社と中国に拠点を置くAI技術会社の従業員と個別に共謀し、米国の輸出規制を回避したとしている。
検察によると、Gong容疑者らはダミーの購入者や仲介人を通じてエヌビディア製半導体を入手し、米国の顧客向け、あるいは台湾やタイなど第三国の顧客向けだと偽っていた。
半導体は米国の複数の倉庫に送られ、エヌビディアのラベルを剥がし、偽会社とみられる社名のラベルを貼った上で輸出用に準備されたという。
Yuan容疑者は香港の物流会社に代わって偽のラベルが貼られた半導体の検査を行う人材の募集や統括を手助けしたとされる。検察はこのスキームが少なくとも2023年11月から実施されていたとみている。
在ワシントンの中国大使館の報道官は「中国政府は海外の中国国民に現地の法律や規則を厳格に順守することを求めると同時に、海外の中国国民の正当な権利と利益を法的に保護する」と述べた。





