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中国万科の社債急落、政府支援巡り懸念再燃 上場債売買停止

2025年11月26日(水)15時31分

 中国不動産大手、万科企業の社債が26日急落、危機に見舞われたセクターへの中央政府の潜在的支援を巡る市場の懸念が再燃した。写真は2017年3月、上海で撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

[上海 26日 ロイター] - 中国不動産大手、万科企業の社債が26日急落、危機に見舞われたセクターへの中央政府の潜在的支援を巡る市場の懸念が再燃した。

深セン証券取引所によると、万科の元建て債券の一部は取引開始早々に20%以上下落、取引所上場の5債券は売買停止となった。

10月の新築住宅価格は1年ぶりの大幅な落ち込みとなり、需要低迷が続いていることを浮き彫りにした。

深センを拠点とする信用調査会社レーティングドッグの創設者ヤオ・ユー氏は、市場は今年初めのパターンを再現しているとし、市場は万科の債務不履行を織り込み、政府支援の兆候で反発する前に急落したと指摘。「市場のうわさでは現在、深センは中央政府に支援を求めており、救済なしか政府の支援という2つのシナリオが残されている」と述べた。

2027年3月償還の元建て債は、正午現在、額面100元あたり60元で取引されており、オープンの80元から30%近く下落している。

同債は昨年末には40元前後で取引されていたが、年初には政府支援の可能性に対する楽観的見方から急反発した。

当局は24年後半に市場を支援するための一連の重要な措置を明らかにしたが、今年は大規模な新たな刺激策を発表していない。最近の政策措置は、主に既存策を再確認するものだった。

香港上場の万科株は3%近く下落し、本土市場では08 年以来の安値に落ち込んだ。

ロイター
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