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柏崎刈羽原発で機密文書の不適切な取り扱い=原子力規制委

2025年11月20日(木)16時50分

Ritsuko Shimizu

[東京 20日 ロイター] - 原子力規制委員会は20日、東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)で、東電社員が核物質防護機密を含む文書を必要な手続きを取らずに持ち出しコピー、個人の机に保管する不適切な取扱いがあったと公表した。

規制委によると、この社員による類似の行為が判明したため、東電でさらに調査を行っているほか、検査も継続している。現時点までの検査で社外への漏えいは確認されていない。規制委は事実関係が明確になり次第事案の重大性について評価し、どのような規制措置が必要か検討することになる。

この他、柏崎刈羽原発における緊急時対応計画を定めた文書の一部が委託業者に渡されていたが、業務上必要なものではなく、今回発見されるまで、誰にも閲覧されることはなかったという。また、持ち込み許可を受けていない工具が防護区域内に持ち込まれた事案も判明した。これら2件は「緑」で、最も重大性レベルの低い評価となっている。

柏崎刈羽原発は2011年の東日本大震災後に運転を停止。21年にテロ対策の不備が見付かり、規制委員会が事実上の運転禁止命令を出した。23年12月には禁止が解除され、東電が運転再開に向けた準備を進める中、21日にも地元の新潟県知事が再稼働の容認を表明すると報じられている。

ロイター
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