インフレ基調指標、9月はまちまち 2%台は引き続き1指標のみ=日銀
10月28日 日銀が28日に発表した9月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標では、伸び率の拡大と縮小がまちまちとなった。写真は2023年3月、都内で撮影(2025年 ロイター/Androniki Christodoulou)
Takahiko Wada
[東京 28日 ロイター] - 日銀が28日に発表した9月の基調的なインフレ率を捕捉するための指標では、伸び率の拡大と縮小がまちまちとなった。物価の高騰がコメを始めとする食料品に偏る中、引き続き2%を超える上昇率は3指標の中で1つにとどまっている。
上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」(2020年基準)はプラス2.1%、品目のウエートを加味した際の分布で中央の値である「加重中央値」はプラス1.4%で、ともに前月を上回った。一方、最も頻度の多い上昇率である「最頻値」はプラス1.7%となり、前月を下回った。
9月の上昇品目の比率は77.6%と前月の80.1%を下回り、1月以来の低水準。下落品目は17.6%で前月の14.6%を上回った。
一連の指標は日銀が総務省発表の全国消費者物価指数(CPI)をもとに算出し、毎月発表している。24日に発表された9月の生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)は前年比2.9%上昇。前年同月に政府の電気・ガス価格抑制策で大きく押し下げられた反動でエネルギー価格が前年比プラスに転じ、伸び率を拡大した。





