ニュース速報
ビジネス

サッポロの不動産事業売却、野村不含め3陣営が応札準備 4000億円目安=関係者

2025年07月30日(水)17時39分

Miho Uranaka Kane Wu

[東京/香港 30日 ロイター] - サッポロホールディングス傘下のサッポロ不動産開発の売却を巡り、現在3つの陣営が応札に向けた準備を進めていることが分かった。売却額は4000億円を目安に前後する可能性があるという。複数の関係者が明らかにした。

同関係者らによると、2次入札の締め切りは8月中を予定。うち1人によると、優先交渉権の付与を経て、最終的な売却先の決定は11月になる見通しだという。

関係者2人によると、応札に向けて動いているのは、米投資ファンドのローンスターと国内不動産ファンドのケネディクスの陣営、米投資ファンドのベインキャピタルと東急不動産の陣営。同関係者らを含めた3人によると、米投資ファンドのKKRとアジア系ファンドのPAG、野村不動産ホールディングスの陣営も準備を進めている。

関係者の1人によると、三菱地所も応札を検討していたが、すでに撤退したという。サッポロHDはこれまでに十数社から提案を受けていたと明らかにしている。

サッポロHDはロイターの取材に、「不動産事業の外部資本導入について複数の企業と協議を進めており、年内をめどに方向性を確定させる予定」とした。ベイン、KKR、PAG、東急不、ケネディクス、三菱地所はコメントを控えた。野村不は「お答えできる情報はない」とした。ローンスターの返答は得られていない。

売却の対象となっているのは、サッポロHDの完全子会社であるサッポロ不動産開発(東京・渋谷)で、サッポロHDは今年2月、外部資本の導入を通じて連結対象から外す方針を発表した。

サッポロ不動産開発は、オフィス、住宅、商業施設などが一体となった「恵比寿ガーデンプレイス」(東京・渋谷、目黒)を保有。1994年に開業した同施設の敷地面積約8万3000平方メートルの7割近くを所有する。東京の銀座や札幌市などにも不動産を持つ。

関係者によると、恵比寿ガーデンプレイスは完成済みの施設であることに加え、開発の難易度が高いエリア。買い手が再開発の余地などを見極めるなどしたうえで、売却額は4000億円を目安に前後する可能性もあるという。

今回の売却方針の背景には、サッポロHDが物言う株主である米投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズが資本効率の改善や不採算事業の見直しなどを求められていた経緯がある。3Dは以前から不動産事業の分離を提言していた。サッポロHDは不動産事業を切り離し、酒類事業に経営資源を集中する。

(浦中美穂、Kane Wu 取材協力:Sam Nussey 編集:久保信博)

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ2都市にロシアが攻撃、和平協議直後

ビジネス

乳児ボツリヌス症の集団感染、バイハート社の粉ミルク

ワールド

北朝鮮抑止「韓国が主な責任」、米国防総省が関与縮小

ワールド

トランプ政権のEVインフラ助成金停止は違法、米地裁
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 8
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 9
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 10
    3年以内に日本からインドカレー店が消えるかも...日…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中