米鉄道ユニオン・パシフィック、ノーフォーク・サザン買収検討=報道

米鉄道会社ユニオン・パシフィック が同業ノーフォーク・サザンの買収を検討していると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が複数の関係者の話として報じた。写真は2022年9月、カリフォルニア州ロサンゼルスで撮影(2025年 ロイター/Bing Guan)
[17日 ロイター] - 米鉄道会社ユニオン・パシフィック が同業ノーフォーク・サザンの買収を検討していると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が複数の関係者の話として報じた。合意すれば、ユニオン・パシフィックの競争力が高まる一方で、厳しい規制当局の審査を受けることになるとみられる。
ノーフォークの株価は17日の時間外取引で4.5%上昇した。
WSJによると、交渉は初期段階で、成立する保証も、規制当局の承認が得られる保証もないという。
ユニオン・パシフィックはロイターに対しコメントを控えた。ノーフォークはコメント要請に応じていない。
買収が成立すれば、時価総額約2000億ドルの巨大鉄道会社が誕生し、鉄道業界の再編がさらに進むことになる。同業界はかつて数十社あった大手鉄道会社が過去数十年で既にほんの一握りまで縮小している。
ニュースサイトのセマフォーは前日、ユニオン・パシフィックがライバル企業の買収に向けてモルガン・スタンレーと協力していると報じていた。
ロイターはどちらの報道もすぐには確認できなかった。
ユニオン・パシフィックは買収により、主に米東部22州にまたがるノーフォークの1万9500マイルの路線にアクセスできるようになり、沿岸から沿岸までのシステムを構築することで優位性がさらに高まる。
ただ、この規模の取引には鉄道会社を監督する規制機関である米陸上運輸委員会(STB)の承認が必要。また、雇用の喪失やサービスの中断を懸念し、業界の統合に反対してきた労働組合の支持も必要となる。