米関税、ユーロ圏物価を下押し 利下げで相殺可能=ECBブログ
フランクフルトの欧州中央銀行(ECB)本部、2025年3月撮影 REUTERS/Jana Rodenbusch/File Photo
[フランクフルト 10日 ロイター] - 米国の関税はユーロ圏の成長とインフレを押し下げているものの、影響を強く受ける産業は金利変動への感応度も高く、利下げによって物価下押し圧力を相殺できる可能性がある――。欧州中央銀行(ECB)のブログが10日、こうした分析を示した。
ECBエコノミストによる今回の研究では、関税による需要減少の影響が、供給制約によるインフレ押し上げ効果を上回り、結果として物価に下押し圧力がかかると結論づけた。
ブログは「関税による貿易サプライズでユーロ圏から米国向け輸出が1%減少した場合、約1年半後の消費者物価水準はおよそ0.1%低下する」と指摘した。これは必ずしもECBの公式見解を示すものではないとしている。
過去1年、企業が関税回避のために前倒しで購買を行い、その後在庫を取り崩したことから、貿易統計は変動が大きかった。ただ、直近3カ月のデータでは、ユーロ圏の対米輸出は前年同期比約6.5%減少している。
ECBにとっての朗報として、関税の影響を最も強く受ける産業ほど、金利変更への反応が大きいことが挙げられる。機械、自動車、化学などの分野だ。
研究では、関税により生産は大きく落ち込む可能性があるものの、借入コストが低下すれば、生産は大幅に回復すると指摘している。
エコノミストらは「この傾向は、分析対象の約60%の産業に当てはまり、ユーロ圏全体の平均的な工業生産の約50%、対米財輸出の約50%を占めている」と述べた。
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