米キャタピラー第1四半期、収益が予想下回る 関税影響に懸念

4月30日、米重機械メーカーのキャタピラーが発表した第1・四半期決算は、建設機械需要の低迷を受けて予想を下回った。ニューヨーク証券取引所で15日撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
Nathan Gomes
[30日 ロイター] - 米重機械メーカーのキャタピラーが30日発表した第1・四半期決算は、建設機械需要の低迷を受けて予想を下回った。また、米関税の影響を考慮し、2つの通期売上高見通しを示した。
第1・四半期の売上高は約10%減の142億ドルで、予想の146億6000万ドルを下回った。アジア太平洋地域の売上高は12%減の24億ドル。国別の内訳を公表していない。中国の不動産セクター低迷が、同地域での売り上げに打撃を与えている。
LSEGのデータによると、調整後1株当利益は4.25ドルに低下し、アナリスト平均予想4.35ドルを下回った。
先行きについては、関税の影響を除いたシナリオが事前予想を上回り、この日の株価は0.6%高で取引を終えた。一方、関税の影響を考慮したシナリオでは、通期売上高と利益が2024年比でやや減少するものの、事前の予想と同水準になるとの見通しを示した。
サード・ブリッジのライアン・キーニー氏は、「関税措置拡大は販売量に悪影響を与えるが、柔軟な製造能力と受注残の見通しは嵐を乗り切れることを示唆している」と述べた。
ジョー・クリード次期最高経営責任者(CEO)は、コスト削減や諸経費の評価などの短期的対策を実施していると述べた。