カナダ中銀、米関税巡る不透明感で金利据え置き=4月議事要旨
[オタワ 30日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が30日公表した4月の政策会合議事要旨によると、米国の関税による不透明感を考慮し、追加利下げが見送られたことが分かった。
中銀は16日の会合で主要政策金利を2.75%に据え置いた。金利据え置きは8会合ぶりだった。
議事要旨は「見解の相違はあったが、不確実性が高く、状況が急速に変化する可能性があることに全員が同意した」とし、「また、通常より先行きの予想を控えるべきという点でも一致した」と指摘した。
トランプ米大統領はカナダ製品に幅広い関税を課し、カナダも対抗措置で報復。貿易戦争は輸出、需要、投資、雇用に打撃を与えている。
追加利下げを支持したメンバーは経済弱体化に言及し、目先のインフレリスクは弱いと主張。一方、据え置きを支持したメンバーは、関税の影響を巡る情報を収集する時間が必要だと述べた。
会合では、米通商政策と関税の影響という不確実性のため、経済と物価の先行きを予想することが難しいとされた。
一方で「関税に直面した状況で、金融政策は物価安定に主眼を置きつつ、経済を支援するべきという点で一致した」と指摘した。