ノババックスのコロナワクチン、米当局が追加データ要請 承認に道か

4月23日、米バイオ医薬品会社ノババックスは米食品医薬品局(FDA)が、同社の新型コロナウイルスワクチンが完全承認された場合、市販後調査の追加データの提出を求めたと発表した。写真はノババックスのコロナウイルスワクチンのイメージ。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[23日 ロイター] - 米バイオ医薬品会社ノババックスは23日、米食品医薬品局(FDA)が、同社の新型コロナウイルスワクチンが完全承認された場合、市販後調査の追加データの提出を求めたと発表した。これを受け、同社株は急騰し、19.5%高で引けた。
FDAの審査が4月1日の承認期限に間に合わず、ケネディ厚生長官が今月上旬のCBSのインタビューで承認の遅れの原因をワクチンの組成にあると発言したため、同ワクチンの将来に疑問が投げかけられていた。
ノババックスのワクチンはタンパク質をベースにした従来型。同社はこのワクチンについて、2022年に認められた緊急承認ではなく完全承認を確保し、同業のモデルナやファイザー・ビオンテックがそれぞれ開発するメッセンジャーRNA技術に基づくワクチンに対抗したい意向だ。
金融サービス会社B・ライリーのアナリスト、マヤンク・マムタニ氏はインタビューで「承認される確率はかなり高まったと考える」と述べ、FDAからの23日の要請は、ワクチン懐疑派で知られるケネディ氏のコメントを踏まえると、投資家に対し承認への道筋を明確にしたと付け加えた。
ファイザー・ビオンテックとモデルナのmRNAワクチンはそれぞれ2021年と22年に完全承認を獲得した。