ニュース速報
ビジネス

FRB、バランスシート縮小を減速 4月から国債上限50億ドルに

2025年03月20日(木)04時15分

米連邦準備理事会(FRB)は19日、バランスシート縮小(量的引き締め、QT)の減速を発表した。2013年7月撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

Michael S. Derby

[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は19日、バランスシート縮小(量的引き締め、QT)の減速を発表した。政府の借り入れ上限引き上げを巡る行き詰まりが続く中、市場流動性の評価が課題となっているためとみられる。

この方針は、FRBが2月19日に公表した1月28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でも示唆されていた。

4月1日より、米国債の縮小ペースを月間250億ドルから50億ドルに引き下げる。住宅ローン担保証券(MBS)の縮小ペースは月間350億ドルで維持する。

18─19日に開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定した。ウォラー理事がバランスシート縮小の方向転換に反対した。

FRBのQTプロセスは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)時期に追加された流動性を金融システムから取り除くことを目的に、2022年から実行されている。QTによりFRBの保有資産は、22年のピーク時の9兆ドルから2兆ドル以上減少した。

FRB当局者は、他の条件が同じであれば、金融システムには依然として十分な余剰流動性があり、QTにはまだまだ時間がかかることを示唆している。

QTを進める上で最大の難点は、政府の借り入れ額を制限する債務上限となる。財務省はFRBの口座にある資金を支払いに充てており、これによりシステムに流動性が追加されている。しかし債務上限が引き上げられた場合、財務省はおそらくこの動きを反転するため、システムから流動性が再び引き出されることになる。こうした状況が続くと、FRB当局は市場の流動性を正確に把握するのが非常に難しくなる。

QTを減速または一時停止することで、FRBにはプロセスをスムーズに最終段階に移行するために必要な余裕が生まれる。

アナリストの見解では、今一時停止すれば、FRBは金利引き下げをさらに進めることができる可能性もある。ただし、プロセスの再開は複雑になり、市場参加者とのコミュニケーションに課題が生じるとみられる。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン上空で米戦闘機撃墜、乗員1人を救助 対イラン

ワールド

連邦資金「着服」巡り民主州中心に調査、トランプ氏署

ワールド

トランプ政権、27年度国防予算の大幅増額要求 非国

ワールド

ロシア・トルコ首脳が電話会談、中東情勢について協議
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 8
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 9
    『ナイト・エージェント』主演ガブリエル・バッソが…
  • 10
    満を持して行われたトランプの演説は「期待外れ」...…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 7
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中