ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル一時149円台、雇用統計受け大幅利下げ観測後退

2024年10月05日(土)06時20分

FILE PHOTO: Four thousand U.S. dollars are counted out by a banker counting currency at a bank in Westminster, Colorado November 3, 2009. REUTERS/Rick Wilking/File Photo - RC2YZF9X45KE

[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対円で一時149円台に乗せた。9月の米雇用統計が予想を大きく上回ったことで、連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測が後退した。

ドル/円は一時149.02円に上昇し、8月16日以来の高値を更新。日米金利差が縮まりにくいとの観測からドルは対円で上昇しており、週間ベースの上昇率は2009年以来の大きさとなる見通し。

主要6通貨に対するドル指数は102.69と、8月16日以来の高値を付けた。週間ベースの上昇率は22年9月以来の大きさとなる見通し。

ユーロ/ドルは1.09515ドルと8月15日以来の安値、英ポンド/ドルは1.3070ドルと9月12日以来の安値を更新した。

米労働省発表の9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。失業率は4.1%で、前月の4.2%から低下した。

コーペイ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は雇用統計について「どこから見ても極めて好調だった。米経済の『ノーランディング』シナリオが突然、大きく現実味を帯びた」と指摘。「FRBは金融政策をはるかに慎重に進めていくと予想される」と述べた。

こうした中、FRBが11月6─7日の次回会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するとの観測が大きく後退。CMEフェドウオッチによると、11月に0.50%ポイントの利下げが決定される確率は現在はゼロ%。雇用統計発表前は31%、1週間前は53%だった。0.25%ポイントの利下げ観測のほか、金利は据え置かれるとの見方も出ている。

今週は中東紛争の拡大に対する懸念から安全資産に資金が流れたこともドル高につながった。

イランの最高指導者ハメネイ師は4日、今週のイスラエルに対するミサイル攻撃は「合法かつ正当」だとし、イスラエルに対する敵対勢力は「努力や能力を倍増させ、攻撃的な敵に抵抗すべき」と呼びかけた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコイン1.95%高の6万1958ドル。

ドル/円 NY終値 148.71/148.74

始値 146.49

高値 149.00

安値 146.45

ユーロ/ドル NY終値 1.0976/1.0978

始値 1.1027

高値 1.1036

安値 1.0952

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

景気一致指数3月は4カ月ぶりマイナス、部品工場事故

ワールド

中国の1─4月鉄鋼輸出は過去最高、関税見越した前倒

ワールド

台湾総統、新ローマ教皇プレボスト枢機卿に祝辞 中国

ワールド

中国レアアース輸出、4月は前月比-15.6% 輸出
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 8
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 9
    あのアメリカで「車を持たない」選択がトレンドに …
  • 10
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中