ニュース速報
ビジネス

日経平均は7日続落し1200円超安、今年最大の下げ 米株安・円高進行で

2024年07月25日(木)15時38分

 7月25日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比1285円34銭安の3万7869円51銭と、7日続落して取引を終えた。写真は都内にある東京証券取引所株価ボードを見る男性。2015年8月撮影(2024 ロイター/Yuya Shino)

Hiroko Hamada

[東京 25日 ロイター] -

東京株式市場で日経平均は、前営業日比1285円34銭安の3万7869円51銭と、7日続落して取引を終えた。7日続落は、2021年9月27日─10月6日に8日続落となって以来の長さ。下げ幅は今年最大となった。前日の米株安の流れを引き継いだほか、為替の円高進行が相場の重しになった。指数寄与度の大きいハイテク株が大幅安となり、指数を押し下げた。

日経平均は前営業日比630円安と大幅安でスタート。寄り付きから節目の3万9000円を下回った。前日の米市場でハイテク株安が下落した流れを受けて、指数寄与度の大きい半導体関連株を中心に売りが強まった。為替相場ではドルが一時152円台前半まで下落するなど円高が進行し、相場の重しとなった。ハイテク株のほか、保険や証券など金融セクターの下げが目立った。一方、個別材料を手掛かりにした売買も活発となった。

市場では「米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が剝落し、米景気懸念がくすぶっているほか、為替の円高進行で日本株は下げが加速した」(松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏)との指摘が聞かれた。積み上がった円売りポジションが解消されるまでは円高基調が続くとみられており、日経平均は上値の重さが意識されやすいという。窪田氏は「目先はドルが150円程度で踏みとどまるかどうかが注目される」として、同水準を割り込めば株式市場の調整が長引く可能性があるとの見方を示した。

一方、「円高の恩恵を受けやすい小売り関連などの内需株の物色は広がりそうだ」(国内証券・ストラテジスト)との指摘もあった。

TOPIXは2.98%安の2709.86ポイントで取引を終了。プライム市場指数は2.98%安の1394.71ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は5兆1999億1800万円だった。東証33業種では、空運、陸運、水産・農林が値上がり。電気機器、証券、保険など30業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.18%安の640.56ポイントと、続落した。

個別では、決算内容が嫌気されたルネサスエレクトロニクスが13%超安と大幅下落。日産自動車は後場急落し、6%超安となった。2025年3月期通期の連結業績予想を下方修正し、嫌気された。

東京エレクトロンが4%超安、アドバンテストが6%超安、ソフトバンクグループが9%超安だった。主力のトヨタ自動車は2%超安。一方、サッポロホールディングス、イオンはしっかり。

プライム市場の騰落数は、値上がり277銘柄(16%)に対し、値下がりが1326銘柄(80%)、変わらずが42銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 37869.51 -1,285.34 38524.20 37,825.58─38,557.79

TOPIX 2709.86 -83.26 2753.38 2,705.47─2,755.87

プライム市場指数 1394.71 -42.88 1417.51 1,392.56─1,418.33

スタンダード市場指数 1252.54 -16.52 1258.34 1,252.42─1,260.83

グロース市場指数 826.36 -10.45 825.54 824.44─832.03

グロース250指数 640.56 -7.65 639.00 638.27─645.61

東証出来高(万株) 211519 東証売買代金(億円) 51999.18

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、方向感欠く取引 来週の日銀

ビジネス

米国株式市場=3指数下落、AIバブル懸念でハイテク

ビジネス

FRB「雇用と物価の板挟み」、今週の利下げ支持=S

ワールド

EU、ロシア中銀資産の無期限凍結で合意 ウクライナ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナの選択肢は「一つ」
  • 4
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中