カナダCPI、11月前年比上昇率3.1% 前月から横ばい
カナダ統計局が19日発表した11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は3.1%と、10月から横ばいだった。2022年7月撮影(2023年 ロイター/Carlos Osorio/File Photo)
[オタワ 19日 ロイター] - カナダ統計局が19日発表した11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は3.1%と、10月から横ばいだった。ロイターがまとめた市場予想では上昇率が2.9%に鈍化すると見込まれていた。
統計局によると、旅行関連の価格上昇が加速する一方、食品価格の伸びは鈍化し、携帯電話サービスや燃料油の価格は下がった。住宅ローンの利払い費が30%近く増加したほか、家賃が7.4%上昇したことが前年同月比上昇率に大きく影響した。
短期金融市場が織り込む2024年1月の利下げ確率は21.4%から16.0%に低下した。ただ、市場は依然として、カナダ銀行(中央銀行)が早ければ来年4月にも利下げを開始すると予想している。
デジャルダン・グループのマクロ戦略責任者ロイス・メンデス氏は「19日のCPIは、インフレ抑制が私たちが見込んだほど進展しなかったことを示している」とした上で、「我々は、中銀が24年4月に利下げを開始する十分な証拠を手にしているとの予想を維持している」と述べた。
11月のCPIは前月比では0.1%上昇。市場予想は0.1%下落だった。
中銀が重視する3つのコアインフレ指標のうち2つが横ばい。CPI中央値、トリム平均値の前年同月比上昇率はそれぞれ3.4%、3.5%だった。
11月の食品価格の上昇率は4.7%と、10月の5.4%から鈍化した。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比3.5%上昇。10月は3.4%上昇だった。