ニュース速報
ビジネス

金融政策が正しい水準にあること「ますます確信」=ウォラー理事

2023年11月29日(水)01時09分

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は28日、FRBの目標であるインフレ率2%への回帰には、現在の金利水準が適切だと「ますます確信している」と述べた。3月31日撮影(2023年 ロイター/Ann Saphir/FIle Photo)

Howard Schneider Ann Saphir

[ワシントン 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は28日、FRBの目標であるインフレ率2%への回帰には、現在の金利水準が適切だと「ますます確信している」と述べた。

アメリカン・エンタープライズ研究所での講演原稿で述べた。

第3・四半期の米国内総生産(GDP)成長率が予想を上回ったことで、インフレの着実な緩和が足踏みするとみられた時期もあったが、ウォラー氏は「ここ数週間で分かったことに勇気づけられる」とした。

ウォラー氏のコメントには、FRB高官が公の場で発言する際の定番となっている表現が含まれていた。

「インフレ率はまだ高すぎ、現在見られている鈍化が持続するかどうか判断するのは時期尚早だ。将来の経済活動のペースにはまだ大きな不確実性があり、FRBが物価安定を達成するために十分なことをしてきたかどうか明言することはできない」とした。

しかし、FRB内でもタカ派として知られ影響力のあるウォラー氏のこの発言は、今後の経済指標に予想外の展開がない限り、FRBの引き締めサイクル終了を発表することに近いとみられる。

ウォラー氏は、10月の消費者物価指数(CPI)は前月比横ばい、小売売上高は前月比0.1%減、賃金の伸びも緩やかになっているなど、すでに望ましい方向へ動いている最近の健全なデータを列挙した。

一方、雇用市場は依然として「かなり逼迫」しており注視が必要だと述べたほか、最近の長期金利の低下は信用の引き締まりをいくらか低減したとも指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB、関税の影響が明確になるまで利下げにコミット

ワールド

インドとパキスタン、停戦合意から一夜明け小康 トラ

ワールド

トランプ氏「ロシアとウクライナに素晴らしい日に」、

ビジネス

関税は生産性を低下させインフレを助長=クックFRB
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦闘機を撃墜する「世界初」の映像をウクライナが公開
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 6
    指に痛みが...皮膚を破って「異物」が出てきた様子を…
  • 7
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 8
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中