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NY外為市場=ドル1週間ぶり安値、米大幅利上げ巡る懸念後退

2022年07月19日(火)05時15分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が1週間ぶりの安値を付けた。(2022年 ロイター/Thomas White)

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が1週間ぶりの安値を付けた。連邦準備理事会(FRB)が7月の連邦公開市場委員会(FOMC)でより積極的な利上げを実施するとの見方が後退した。

フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、7月FOMCで100ベーシスポイント(bp)の利上げが決定されるとの見方に傾いていたが、足元では75bp利上げにシフト。この理由としてキャクストンのマーケットインテリジェンス部門責任者、マイケル・ブラウン氏は「先週発表されたミシガン大の5年先のインフレ期待が低下し、ウォラーFRBがより大幅な利上げに疑問を投げかけたため」と述べた。

米ミシガン大学が15日発表した7月の5年先のインフレ期待は2.8%と6月の3.1%から低下し1年ぶりの低水準となった。

また、ウォラー理事は14日、月内のFOMCで75bpの追加利上げを支持すると表明した。

ドル指数は0.48%安の107.32。14日には108.65と20年ぶりの高値を付けていた。

全米住宅建設業者協会(NAHB)が18日に発表した7月のNAHB/ウェルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は55と、2020年5月以来、2年2カ月ぶりの低水準となったが、ドルへの影響は限定的だった。

キャクストンのブラウン氏は、利益確定売りもドルの下げにつながったと述べた。

ユーロ/ドルは0.68%高の1.0158ドル。ロシア国営ガスプロムが欧州の顧客に対し、「異常な」状況下にあるため、ガス供給を保証することができないと伝えたとのロイター報道を受けて上げ幅を縮小した。

ニュージランドドルは0.02%高。ニュージーランド(NZ)統計局が18日発表した第2・四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比7.3%と市場予想を上回り、NZ準備銀行(中央銀行)が8月に75bpの利上げに踏み切るとの観測が高まった。

豪ドルは0.32%高。中国当局が不動産セクターへの支援を発表したことを受け、鉄鉱石や銅の価格が上昇した。

ポンド/ドルは0.75%高の1.1959ドル。ただ政治リスクや根強い景気後退懸念が上値を抑えた。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが4.57%高の2万1876.5ドル。

ドル/円 NY午後4時 138.06/138.07

始値 138.21

高値 138.44

安値 137.98

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0142/1.0143

始値 1.0154

高値 1.0201

安値 1.0120

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