ニュース速報

ビジネス

S&P上昇、ナスダック最高値 決算や新型肺炎に注目=米株市場

2020年01月24日(金)07時40分

米国株式市場はS&P総合500種が小幅に上昇し、ナスダック総合は最高値を更新して取引を終えた。ニューヨーク証券取引所で21日撮影(2020年 ロイター/BRENDAN MCDERMID)

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種<.SPX>が小幅に上昇し、ナスダック総合<.IXIC>は最高値を更新して取引を終えた。ネットフリックスが急伸し、相場を支援した。ただ、中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大や、まちまちの内容となった企業決算を受け、上値は抑制された。

S&Pとナスダックは、ほぼマイナス圏で推移していたが、取引終盤に製薬大手、ギリアド・サイエンシズが自社のエボラ用試験薬を新型コロナウイルス感染の治療に利用できるかどうか検証していると明らかにし、プラス圏に回復した。

ダウ工業株30種<.DJI>は小幅安となった。

同ウイルスによる肺炎での死者は18人となり、中国当局は感染拡大の阻止に向け、発生した湖北省武漢市の実質的な封鎖に乗り出しているが、世界保健機関(WHO)は23日、「国際的な公衆衛生上の緊急事態と判断するには時期尚早」との判断を下した。[nL4N29S48M]

中国で大規模な人の移動が見込まれる春節(旧正月)の大型連休を前に感染が広がっていることから世界の株式市場が圧迫されている。

リフィニティブのデータによると、第4・四半期決算発表が進む中、アナリストはS&P総合500種採用企業の同四半期が0.7%の減益になると予想。これまでに74社が決算を発表済みで、このうち67.6%が市場予想を上回っている。

S&Pの主要11セクターでは6セクターが下落。ヘルスケア株指数<.SPXHC>の下落率が最大だった。一方、工業株指数<.SPLRCI>が最も大きく上げた。

損害保険大手トラベラーズの第4・四半期は利益が予想を上回ったものの、同社株は5.1%下落。ダウの下げを主導した。

ケーブルテレビ大手コムキャストも決算が予想を上回ったものの、契約者数が予想以上に減少。3.8%安となった。

同じく決算が予想を上回った鉱業大手フリーポート・マクモランも2.8%下落。投資家はインドネシアでの生産減少に注目した。

一方、鉄道輸送大手ユニオン・パシフィックは3.5%高。米中の「第1段階」通商合意が、輸送量の改善につながるとの見通しが好感された。

ネットフリックスは7.2%急伸。さえない業績見通しを受けて今週売られていたが、反発した。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.01対1の比率で上回った。ナスダックでも1.15対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は75億2000万株。直近20営業日の平均は68億7000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 29160.09 -26.18 -0.09 29111.02 29190.47 28966.98 <.DJI>

前営業日終値 29186.27

ナスダック総合 9402.48 +18.71 +0.20 9377.72 9409.20 9334.13 <.IXIC>

前営業日終値 9383.77

S&P総合500種 3325.54 +3.79 +0.11 3315.77 3326.88 3301.87 <.SPX>

前営業日終値 3321.75

ダウ輸送株20種 11143.42 +144.06 +1.31 <.DJT>

ダウ公共株15種 928.57 +8.61 +0.94 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1945.37 +15.14 +0.78 <.SOX>

VIX指数 12.96 +0.05 +0.39 <.VIX>

S&P一般消費財 1004.12 +1.20 +0.12 <.SPLRCD>

S&P素材 377.88 -0.52 -0.14 <.SPLRCM>

S&P工業 707.90 +7.88 +1.13 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 657.70 -1.74 -0.26 <.SPLRCS>

S&P金融 510.99 -1.20 -0.23 <.SPSY>

S&P不動産 248.75 +2.38 +0.97 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 434.81 -1.58 -0.36 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1213.60 -6.04 -0.50 <.SPXHC>

S&P通信サービス 190.47 -0.65 -0.34 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1718.85 +8.27 +0.48 <.SPLRCT>

S&P公益事業 346.11 +3.15 +0.92 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.94億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23810 + 60 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 23795 + 45 大阪比 <0#NIY:>

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

FIFAがトランプ氏に「平和賞」、紛争解決の主張に

ワールド

EUとG7、ロ産原油の海上輸送禁止を検討 価格上限

ワールド

欧州「文明消滅の危機」、 EUは反民主的 トランプ

ワールド

米中が閣僚級電話会談、貿易戦争緩和への取り組み協議
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 10
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中