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NY市場サマリー(7日)
[7日 ロイター] - <為替> 8月の米雇用統計で雇用の伸びが加速したことを受け、ドルが幅広い通貨に対して上昇した。ただ、米中貿易摩擦への懸念は根強かった。
8月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が20万1000人増となり、前月から伸びが加速した。時間当たり平均賃金は前年比で2.9%上昇と、2009年6月以来の高い伸びを記録した。
賃金の伸び加速は労働市場の引き締まりを示す。米連邦準備理事会(FRB)が25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、今年3回目となる利上げを決める可能性が強まったとみられている。
ダラス地方連銀のカプラン総裁は、堅調な雇用統計を受けて利上げを継続すべきとの考えを示した。
ユーロが対ドル
米国の10年債利回りは約1カ月ぶり水準に上昇した。
ドル相場の短期的な方向について、アナリストらはトランプ政権の貿易関税措置に左右されると予想する。
トランプ大統領は、新たに2670億ドル相当の中国製品に対する追加関税の用意があることを明らかにした。
トランプ氏は「中国側の動き次第で、2000億ドル規模の中国製品に対する関税措置が近く発動される可能性がある」とした上で「その後、私が望めば、さらに2670億ドル相当の追加関税を急きょ発動する用意があると言っておく。そうなれば、状況は一転するだろう」と語った。
豪住宅融資統計が弱い内容となったほか、貿易を巡る対立状態が商品関連通貨を圧迫し続け、豪ドル
英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、EUの首席交渉官を務めるバルニエ氏が今月初め、アイルランド国境問題で英国と協議したいと英議員らに述べていたことが明らかになった。これを受け、ポンド
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 10年債利回りが約1カ月ぶりの水準に上昇した。8月の雇用統計で、賃金の前年比上昇率が9年ぶりの大きさとなり、インフレ期待が強まった。
8月の雇用統計は、時間当たり平均賃金が前年比で2.9%上昇と、2009年6月以来の高い伸びを記録した。非農業部門の雇用者数は20万1000人増となり、前月から伸びが加速した。
10年債
CMEグループのフェドウォッチによると、短期金利先物相場は月内の利上げを完全に織り込み、12月の追加利上げ予想確率も雇用統計公表前の67%から79%に上昇した。
トランプ大統領が、新たに2670億ドル相当の中国製品に対する追加関税の用意があると表明したことを受け、国債価格は下げ幅を縮小した。
トランプ氏はまた、日本と貿易交渉を始めたとし、仮に物別れに終われば、日本側が「一大事になることを認識している」と語った。
北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉は、この日もカナダと米国の二国間協議が続けられ、双方の隔たりが狭まっているもようだ。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 主要3指数が下落。トランプ米大統領が7日、中国に新たな関税を課す可能性に言及したことや、米アップル
主要指数はほぼマイナスで推移したが、引け前にアップルが「アップルウオッチ」などを含む製品が追加関税の対象になると伝わり、アップル株が終値で0.8%安に沈んだ。
米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長はこの日、2000億ドル分の中国製品に対する追加関税を巡り、トランプ大統領が市民から寄せられた意見を精査した上で決定を下すとの見方を示した。その後、トランプ氏が、新たに2670億ドル相当の中国製品に対して追加関税を課す用意があると明らかにした。
週間ベースでは、主要3指数がそろって下落。ダウ工業株30種<.DJI>が0.19%、S&P総合500種<.SPX>が1.03%、ナスダック総合<.IXIC>が2.55%それぞれ値下がりした。
半導体大手ブロードコム
電気自動車(EV)メーカー大手テスラ
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感を背景とした売りに押され、3日ぶりに反落した。中心限月12月物の清算値は前日比3.90ドル(0.32%)安の1オンス=1 200.40ドル。
米労働省が朝方発表した8月の雇用統計によると、失業率は3.9%と歴史的な低水準を維持。非農業部門の就業者数の増加幅は前月比で20万人を上回り、平均時給も前年同月比で大幅に伸びた。これをきっかけに外国為替市場ではドルが対ユーロで急上昇。ドル 建てで取引される商品の割高感が強まり、金塊売りが台頭した。良好な雇用情勢を裏付ける指標の発表を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを加速させるのではないかとの観測が一段と強まったことも、金利を生まない資産である金塊には圧迫材料となった。相場は心理的な節目である1200ドルを割り込んで一時1198.70ド ルまで下げた。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感などに圧迫されたものの、イランの供給懸念などに支えられ、ほぼ横ばいとなった。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算 値は前日比0.02ドル(0.03%)安の1バレル=67.75ドル。11月物の清算 値は0.03ドル高の67.55ドル。
米労働省がこの日朝方に発表した8月の雇用統計が良好な内容だったことなどを受けて 外国為替市場ではドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される原油に割高感が生じたため、原油売りが先行した。また、この統計を受けて利上げペースの加速に警戒感が広がり、米株相場が下落。投資家のリスク回避姿勢が強まったことから、株と並んで同じくリスク資産である原油にも売りが波及する形となった。
このほか、米エネルギー情報局(EIA)が前日発表した週報で、最新週のガソリン在庫が180万バレル増と、市場予想 (ロイター通信調べ)の80万バレル減に反して大幅な積み増しとなっていたほか、ディスティレート(留出油)在庫も310万バレル増と、予想の70万バレル増を大きく上回る積み増しとなっていたことから、石油製品在庫の拡大に懸念が広がっていた。
ただ、EIA週報では最新週の原油在庫が430万バレル減と、取り崩し幅が予想の130万バレル減を大幅に上回っていたほか、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが7 日午後に公表した統計によると、同日までの1週間の国内石油掘削リグ稼働数が前週比2基減の860基となったことから、原油相場には買い支えも入った。また、米国による経済制裁に伴うイラン産原油輸出の減少懸念も引き続き相場を下支えした。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]