ニュース速報

ビジネス

18年度の基礎的財政赤字1.7% 内閣府試算、中間目標も未達の公算

2016年01月19日(火)16時04分

 1月19日、内閣府は、21日の経済財政諮問会議で、2018年度の国と地方の基礎的財政収支が9.2兆円の赤字(対GDP比1.7%のマイナス)となる試算を示す。写真は都内で2011年8月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 19日 ロイター] - 内閣府は、21日の経済財政諮問会議で、2018年度の国と地方の基礎的財政収支が9.2兆円の赤字(対GDP比1.7%のマイナス)となる試算を示す。安倍晋三政権は、同年度を20年度の収支均衡に向けた中間年度と位置付け、新たにGDP比で1%のマイナスに改善させる目標を掲げたが、依然として健全化への道筋は描けない。

基礎的財政収支は、税収などの歳入で政策経費をどの程度賄えているか示す指標。政府はアベノミクスに伴う税収増を経済成長と財政再建の両立に活かす構えだが、税収頼みの姿勢では、首相の財政運営を不安視する声が強まりそうだ。

内閣府が作成した「中長期の経済財政に関する試算」(中長期試算)によると、名目3%、実質2%超の高成長を実現しても、昨年6月に掲げた中間目標は達成できない。

20年度の見通しは、なお厳しい。消費税率10%時に導入する軽減税率の財源にメドが立っていない現状を踏まえ、内閣府は、同年度の基礎的財政赤字を6.5兆円(対GDP比1.1%のマイナス)と見込み、昨年7月の前回試算より0.3兆円悪化する姿を示す。

経済が足元の潜在成長率並みで推移すると仮定した「ベースラインケース」では、同年度に12.4兆円の赤字(同2.3%のマイナス)が残る見通しだ。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米鉄道ユニオン・パシフィック、ノーフォーク・サザン

ビジネス

日経平均は反落で寄り付く、急上昇後の反動で

ワールド

ウクライナ大統領が汚職対策機関の独立性復活へ、抗議

ワールド

トルコとキプロスで熱波による森林火災、10人死亡 
MAGAZINE
特集:山に挑む
特集:山に挑む
2025年7月29日号(7/23発売)

野外のロッククライミングから屋内のボルダリングまで、心と身体に健康をもたらすクライミングが世界的に大ブーム

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家安全保障に潜むリスクとは
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    まさに「目が点に...」ディズニーランドの「あの乗り物」で目が覚めた2歳の女の子「驚愕の表情」にSNS爆笑
  • 4
    レタスの葉に「密集した無数の球体」が...「いつもの…
  • 5
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 6
    WSJのエプスタイン・スクープで火蓋を切ったトランプ…
  • 7
    参院選が引き起こした3つの重たい事実
  • 8
    アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入…
  • 9
    バスローブを脱ぎ、大胆に胸を「まる出し」...米セレ…
  • 10
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人口学者...経済への影響は「制裁よりも深刻」
  • 4
    「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞…
  • 5
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウ…
  • 6
    「カロリーを減らせば痩せる」は間違いだった...減量…
  • 7
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 8
    父の急死後、「日本最年少」の上場企業社長に...サン…
  • 9
    約558億円で「過去の自分」を取り戻す...テイラー・…
  • 10
    日本では「戦争が終わって80年」...来日して35年目の…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中