ニュース速報

ビジネス

日経平均は4日ぶり小反落、利益確定売り優勢に

2015年03月03日(火)16時16分

 3月3日、東京株式市場で日経平均は4日ぶりに小反落。前日の米国株高や円安の進行など良好な外部環境から買いが先行したものの、次第に利益確定売りが広がった。都内で先月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに小反落。前日の米国株高や円安の進行など良好な外部環境から買いが先行したものの、次第に利益確定売りが広がった。取引時間中には為替がドル安/円高方向に振れ相場の重しとなったが、需給面での安心感などを背景に下値は限られた。

ただ内需関連やディフェンシブ銘柄の一角は堅調。TOPIX、JPX日経400<.JPXNK400>は4日続伸となった。

前日の米国市場ではナスダック指数がほぼ15年ぶりに5000ポイントを突破して引けたほか、東京市場の寄り付き前にはドル/円が120円台前半と円安基調で推移。こうした流れを好感し、日経平均は1万8900円台を回復して始まったものの、高値警戒が広がり前場引け前には前日比で一時96円安まで売られた。

もっとも公的年金や海外勢などの日本株買いへの期待感は根強く、指数はやがて下げ幅を縮小。ファーストリテイリング<9983.T>が前日比で1.73%安となり、日経平均を約32円押し下げる要因となったものの、「3月期末を控え実需の投資家も指数の動きより個別銘柄への関心が高くなっている」(国内証券)との指摘もあり、押し目買いの意欲もみられた。セクター別では医薬品<.IPHAM.T>、食料品<.IFOOD.T>の上げが目立った一方で、証券<.ISECU.T>、鉄鋼<.ISTEL.T>などが下落した。

市場からは、ECB(欧州中央銀行)の量的緩和などを背景に「世界的に株高基調となっているが、日本は先行して上がった部分がある。 騰落レシオや25日移動平均線との上方かい離率など、一時よりは強くないとはいえ、やや過熱気味の状況が続いており、このあたりの部分も買いづらさにつながっている」(高木証券投資情報部長・勇崎聡氏)との声が出ている。

個別銘柄ではシャープ<6753.T>が軟調。3日、主力行に資本支援の要請を検討して いることが明らかとなり、経営の先行きに対する懸念が広がった。半面、ピジョン<7956.T>が昨年来高値を更新。2日、2016年1月期の連結営業利益が前期比8.8%増の139億円、連結当期利益が同5.3%増の89億円になるとの見通しを発表し、業績拡大予想を評価する買いが入った。

東証1部騰落数は、値上がり672銘柄に対し、値下がりが1058銘柄、変わらずが130銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      18815.16 -11.72

寄り付き    18910.52

安値/高値   18730.57─18910.52

TOPIX<.TOPX>

終値       1526.83 +1.86

寄り付き     1531.68

安値/高値    1517.69─1531.91

東証出来高(万株) 231592

東証売買代金(億円) 24180.62

(長田善行)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:ロシア新国防相は「ソビエト的」、プーチン氏盟

ビジネス

インタビュー:日銀は6月に国債買い入れ減額か、利上

ビジネス

4月工作機械受注は前年比11.6%減、16カ月連続

ビジネス

楽天Gの1─3月期、純損失423億円 携帯事業の赤
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 5

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 6

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 7

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プー…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 10

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中