ニュース速報

新元号4月1日に公表、ダブル選挙「頭の片隅にもない」=安倍首相

2019年01月04日(金)16時08分

[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日、伊勢神宮を参拝した後の年頭記者会見で平成に代わる新たな元号を4月1日に公表すると正式発表した。改元は5月1日だが、国民生活への影響を最小限に抑えるため事前公表すると説明した。皇位継承前の新元号公表は憲政史上初。

また、首相は日ロ交渉を進展させることなどを挙げ「戦後外交の総決算を行う」と強調。夏の参院選にあわせて衆院の解散総選挙を行う可能性については「頭の片隅にもない」と改めて否定した。

<北方領土にはロシア人住んでいる>

首相は、平成の30年間に国際情勢は激変したと指摘。保護主義の動きが世界的に広まるなかで日本は自由貿易の旗を掲げ新しい時代のルールをリードすると強調した。

ロシアとの関係について「北方領土問題を解決して平和条約を締結する。事情が許せば今月下旬に私がロシアを訪問し、平和条約交渉を前進させる」と意欲を示し、「プーチン大統領との間で領土交渉を進展させたい」と強調した。同時に、「北方領土にはロシア人が住んでおり、日本に帰属が変わることに理解を得る必要がある」とも指摘した。

日中関係についても「新たな段階に押し上げる」と語った。

<消費増税分、全て国民に還元>

10月に予定されている消費増税について、増税分を全て国民に還元するレベルで対策を講じ、景気回復を確実にする方針を改めて示した。

憲法改正については「まずは具体的な改正案を示して、国会で活発な議論を通じて国民的な議論や理解を深める努力を重ねていくことが選挙で負託を受けた国会議員の責務」とした。

首相は「イノシシは『猪突猛進』ということばがあるが、意外に身のこなしがしなやかな動物」と指摘、「私もイノシシのようなスピード感としなやかさを兼ね備えながら政権運営にあたりたい」と述べた。

(竹本能文)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、15日にトルコで直接協議提案 ゼレンス

ビジネス

ECBは利下げ停止すべきとシュナーベル氏、インフレ

ビジネス

FRB、関税の影響が明確になるまで利下げにコミット

ワールド

インドとパキスタン、停戦合意から一夜明け小康 トラ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦闘機を撃墜する「世界初」の映像をウクライナが公開
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    指に痛みが...皮膚を破って「異物」が出てきた様子を…
  • 6
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 7
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 8
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中