ニュース速報

日経平均は大幅反落、リスク回避で一時500円超安

2018年12月10日(月)15時43分

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落。前週末の米国株が急落したことを受け、朝方からリスク回避ムードが強かった。下げ幅は一時500円を超え、取引時間中として10月30日以来の安値水準を付けた。下値では下げ渋ったものの、不透明な外部要因が重しとなり戻りは鈍かった。

米中通商協議や英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)を巡る動き、米金利の動向など、株価が上下に振れやすいファクターが山積みで、14日に12月限株価指数先物のSQ(特別清算指数)算出を控え、市場が不安定な動きになることへの警戒感がくすぶっている。

日本の内閣府が朝方発表した2018年7─9月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は年率換算で2.5%減。1次速報の1.2%減から下方修正され、投資家心理の一段の悪化につながった。積極的な買い材料は見当たらず「様子見にならざるを得ない」(国内証券)との声が出ていた。

日経平均は前週末の米ダウとほぼ同水準の下落率となった。市場からは「今晩のダウが一段安となれば日経平均も2万1000円を試す展開となりそうだ」(みずほ証券のシニアテクニカルアナリスト、三浦豊氏)との声が出ていた。

TOPIXは反落し、10月に付けた年初来安値に迫った。業種別では東証33業種のうち、石油・石炭製品、鉱業を除く31銘柄が値下がり。下落率上位には空運、サービス、食料品などが入った。

個別銘柄では、パイオニア<6773.T>が大幅安となった。7日に香港の投資ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアを引き受け先とする770億円の第三者割当増資を決議したと発表したことが材料視された。ベアリングはパイオニア株を約250億円で買い取り完全子会社化する。パイオニアは上場廃止となる予定。

一方、ミライアル<4238.T>は反発。7日に発表した2018年2―10月期決算で、連結営業利益が前年同期比25.1%増の10億7800万円と堅調だったことが評価された。主力の半導体ウエハー容器が好調だった。

東証1部の騰落数は、値上がり149銘柄に対し、値下がりが1951銘柄、変わらずが22銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21219.50 -459.18

寄り付き    21319.47

安値/高値   21169.96─21365.78

TOPIX<.TOPX>

終値       1589.81 -30.64

寄り付き     1596.96

安値/高値    1586.99─1599.50

東証出来高(万株) 138309

東証売買代金(億円) 22704.04

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個

ワールド

「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中