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コラム

給料に差があるのは不公平、と言う子供への「世の中そういうもの」ではない回答

2022年04月07日(木)10時55分

「お金のまなびば!」より

<同じ職業なのに給料が違うのは不公平? ベテランも新人も同じ給料にすべき?――子供の素朴な疑問に対し、投資家の藤野英人は「公平な社会をどう作るか」は別に考えるべきだと言う>

2022年度から、高校家庭科の授業で投資信託のしくみや家計管理など「金融教育」が必修化される。

将来の資産形成に役立てるため、早くから正しい金融知識を身につけることが推奨されているが、実際に子供たちはお金に対してどのようなイメージを持っているのだろうか。

ひふみシリーズの最高投資責任者、藤野英人氏がYouTubeチャンネル「お金のまなびば!」で子供たちのお金に関する疑問を解決する。「おかね名人」こと藤野氏に加え、進行役としてスピードワゴンの井戸田潤さん、「おかね初段」として小沢一敬さんが、リモート中継の小学生4人を迎える。

小学生の下山夢叶(ゆめか)ちゃんの疑問は、「職業ごとに同じ給料じゃだめなんですか?」というもの。

一般的に、医師などの専門職は給料が高く、コンビニ店員などは給料が低い。また、同じ職場でも新人とベテランではもらえる給料に差がある。「皆同じじゃないのは不公平だ」というのが彼女の言い分だ。

参加した子供4人のうち、同じ意見だったのは3人。なるほど、素直な子供はそこに疑問を持つのかと感心させられる一方、「そういうものだから」「あなたも働きだせば分かるから」とあしらってしまう大人は多いだろうと感じた。

では、どう答えるといいだろう。

「おかね初段」として小沢さんがお芝居を例に、主演女優とせりふがひと言しかない女優が同じ給料でもいいと思うかと聞くが、子供たちは納得しない。そこで「おかね名人」藤野氏の出番。

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「お金のまなびば!」より

頑張った人がたくさんお金をもらうのはいいこと

藤野氏が例に使ったのは、医師の標榜科だ。

夢叶ちゃんは、外科に比べて皮膚科や眼科は給料が低そうという印象を抱いている。命に関わる重篤な症状が比較的低いのがその理由だろう。

それに対し藤野氏は、今は病気で病院に行く人よりも健康で病院に行く人のほうが多いことを挙げ、「男女問わず綺麗でいたいという要望が多く、美容皮膚科は大人気だ」と指摘。美容皮膚科の施術は自費診療の場合も多いため、一概にほかの科に比べて儲けが少ないとは言えないだろう。

「給料の差は、お金を出したいと思うお客さんの差であると言える」と藤野氏は言う。つまり、よりお金を出したいというお客さんがいるかどうか。

さらには、お客さんにたくさんお金を払ってもらうためには工夫や努力が必要で、それも給料の差を生むと説明する。

プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)など。

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