「よくぞ言ってくれた。あいつには時々お説教が必要だ」

ロウニー氏によると、ベアトリス王女が設立した人工知能(AI)関連会社は実態が不明なまま50万ポンドを稼ぎ出し、ユージェニー王女の慈善団体は100万ポンド調達したのに友人の給与に消え、本来の目的には一部しか使われていないため慈善活動委員会が動いているとされる。

「アンドルー容疑者は14歳の少女とベッドを共にする一方でサンドリンガムでの狩猟でソーセージロールを盗み食いした犬の頭を激しく蹴りつけた。周囲の友人が王子を叱責した際、父フィリップ殿下は『よくぞ言ってくれた。あいつには時々お説教が必要だ』と感謝した」という。

エリザベス女王が「君主制を家族より優先した」というのは神話に過ぎず、実際は身内の不祥事を隠蔽する防衛策を取っていたとロウニー氏は語る。若年層の間では王室への無関心と冷笑が広がっており、イベントの聴衆もかつてに比べ明らかに減少している。

警護官の証言を得れば真偽は容易に判別できたはず

元英王室警護隊長ダイ・デイヴィス
元英王室警護隊長ダイ・デイヴィス氏(筆者撮影)

デイヴィス氏は1994~98年まで王室警護隊長を務めた経験をもとに警察内部の腐敗と捜査放棄の実態を指摘した。性被害者バージニア・ジュフリーさんが2015年以降たびたび提起した告発に対しロンドン警視庁が一度も本格的な捜査を行わなかったことは異常だという。

王子の行動には常に1〜5人の警護官が同行しており、ジュフリーさんが主張したナイトクラブや高級住宅街への訪問についても外に待機していた警護官の証言を得れば真偽は容易に判別できたはずだ。しかし警察は目撃者である警護官から一度も事情聴取していない。

警護官たちは「守秘義務」を理由に口を閉ざすよう王室から圧力をかけられている。しかし法律を犯した者を幇助し、隠蔽する行為は警護官であっても司法妨害罪に問われるべき行為だとデイヴィス氏は断罪する。

過去に政治家や軍高官の児童性的虐待疑惑(後に虚偽と判明)に対して300万ポンドもの巨費を投じて捜査した警察が今回の明白な疑惑に対して微動だにしなかったのは王室や警察上層部による「沈黙の共謀」および「司法妨害の共謀」が存在するためだという。

【動画】王室の危機を象徴する出来事となった、アンドリュー元王子の逮捕
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