<英王室を彩る女性たちの裏に隠された家父長制の罠と情報戦の闇に迫る>

『チャールズ:国王の心(筆者仮訳、原題はCharles: The Heart of a King)』で英国王室の機能不全を告発した作家キャサリン・メイヤー氏が『分断と支配(同、Divide and Rule)』の出版に合わせてロンドンの外国特派員協会(FPA)で質疑に応じた。

メイヤー氏は王室という制度とメディアの相互作用が作り上げる女性王族像の歪みをフェミニズムの視点から解剖した。君主制を単なるエンターテインメントとして消費することはそこに生きる人間の実像や制度の本質から人々の目を逸らさせる結果をもたらすと警告する。

王室制度は時代に合わせて形を変えつつも本質的には婚姻と血統の再生産に依存する独自の家父長的な原理で動いている。女性王族の身体や私生活は公的な監視対象になりやすく、歴史的に「聖女」か「悪女」かという単純な図式に還元されてきた。

女性王族の軌跡に不気味なほどの歴史的類似性

メイヤー氏は、ヘンリー8世の2番目の王妃アン・ブリンからエリザベス1世、ビクトリア女王、エリザベス2世、ダイアナ元皇太子妃、カミラ王妃、キャサリン皇太子妃、メーガン妃まで8人の女性王族の軌跡を辿った。そこには不気味なほどの歴史的類似性が浮かび上がる。

非王族から王室に入り称賛と激しいバッシングの双方を浴びたアン・ブリンと、米女優メーガン妃の姿は驚くほど重なる。王室内で孤立したダイアナ元妃の悲劇も過去の女性王族が直面した試練の変奏曲に他ならない。王室に馴染まない女性は「扱いにくい」存在として排除される。

この構造はキャサリン妃とメーガン妃の対比という形で最も表れている。主要メディアはキャサリン妃を「隣の家の女の子」のような親しみやすい存在として描くが、メイヤー氏は「親しみやすさ」を完璧に記号化した広告の理想的インテリアのような存在だと指摘する。

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