最新記事
トランプ関税

関税25%では終わらない「インドへの警告」...ロシアとの関係が続けば「追加ペナルティー」も

Trump Announces a 25 Percent Tariff on India

2025年8月4日(月)13時36分
アレクサンドラ・シャープ(フォーリン・ポリシー誌記者)
握手するインドのモディ首相とトランプ米大統領

「友人」インドのモディ首相(左)とトランプ米大統領 CNP/INSTARIMAGES.COMーREUTERS

<ウクライナ侵攻以降、ロシアから大量の石油を輸入しているインド。アメリカは「ロシアの収入源」を本格的に断ちに来たようだ>

7月末、トランプ米大統領は、8月1日からインドに25%の関税を課すと発表した。

「インドは友人だが、世界最高水準の関税を課し、厳しく不快な非関税障壁を設けているため、長年にわたり取引は少なかった」と、トランプはソーシャルメディアに投稿。アメリカの対インド貿易赤字は457億ドルに上る。

「インドは友人だが...」と始まるトランプのトゥルース・ソーシャル投稿(7月30日)


加えてトランプは、インドがロシアの石油、エネルギー、軍備品の購入を続けた場合、追加の「ペナルティー」を科すと警告した。これが何を指すのか明らかではないが、アメリカがロシアの主要貿易相手国に突き付けている100%の2次関税を適用する可能性もあると、専門家は言う。

2022年のウクライナ侵攻以降、ロシアはインドにとって最大の原油供給国となっており、今年1~6月には全供給量の35%を占めた。和平交渉が進まず、ロシアの強硬姿勢に業を煮やした米政権内では、ロシアに圧力をかけるため同国の貴重な収入源を断ち切れとの声が高まっている。

Foreign Policy logo From Foreign Policy Magazine

ニューズウィーク日本版 Newsweek Exclusive 昭和100年
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月12日/19日号(8月5日発売)は「Newsweek Exclusive 昭和100年」特集。現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


編集部よりお知らせ
ニューズウィーク日本版「SDGsアワード2025」
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

韓国、米との協定で最悪回避 輸出企業の収益性になお

ワールド

首相、自動車関税で大統領令働きかけ 相手は「普通の

ビジネス

三菱商、4─6月期の純利益4割減 炭鉱売却の反動な

ビジネス

JFEスチール、インド合弁で電磁鋼板製造能力拡張 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザベス女王の「表情の違い」が大きな話題に
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マ…
  • 5
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 6
    ハムストリングスは「体重」を求めていた...神が「脚…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 9
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 10
    すでに日英は事実上の「同盟関係」にある...イギリス…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 5
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 6
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 7
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 8
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 9
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 10
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中