パニック不可避...SUP中のカップルが陥った「絶望的状況」を捉えた映像にネット震撼

「致命的な攻撃に遭う可能性は極めて低い。フロリダ州では1948年以降、ワニによる死亡事故は30件も発生していない」とブルッカーは続ける。「しかし、危険性はゼロではない」

意識すること、警戒することの重要性を彼は強調する。

「絶えず周囲に注意を払い、ワニが近くにいないかどうかを確認し、距離を保つようにしてほしい」

水温が上昇する春の繁殖期は危険性が高まる。

ブルッカーは、「ワニが隠れることをやめ、人間に近づきやすくなる時期だ。この時期もやはり、距離を保つようにしてほしい。彼らは友達になろうとしているわけではない」と説明する。

ブルッカーはまた、ワニに餌を与えてはいけないとも警告している。ワニが人間を餌と関連付ける恐れがあるためだ。「決してワニに餌を与えてはいけない」と強調する。

「餌を与えられたワニは当然、人間を『食べ物の供給源』と認識するようになる。その結果、人間に対してより攻撃的になり、攻撃を受ける可能性が高まる」

ロリンズ・カレッジ（フロリダ州）の教授で湿地帯の野生動物を専門とするボビー・フォキディスは昨年8月、本誌の取材に対し、「アメリカ南東部の流れが緩やかな水域にはワニが生息している可能性が高い」と述べた。

フォキディスは、ワニの「典型的な生息地」として、「水草やスイレンなどの水生植物が繁茂した岸辺」を挙げている。彼はさらに、ワニは丸太の上やぬかるんだ岸辺で日光浴をするのが好きだと補足した。

そうした環境に近づく人々にフォキディスは注意を促した。

「水に浮かぶ『丸太』があったら、目と鼻の穴が見えないかどうかを確認してほしい」