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トランプが決めたことに文句は言えない「文化大革命時代の中国とそっくり」毛沢東との共通項

Trump’s Goal Is Chaos

2024年12月5日(木)10時40分
ハワード・フレンチ(コラムニスト)

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2021年1月6日に連邦議会議事堂を襲ったトランプ支持派 ABACA/AFLO

保守派のベテラン選挙参謀であるカール・ローブはウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、ゲーツが指名されたのは「能力があったからではなく、司法省に巣くう反トランプ派を一掃し、省外の敵対勢力を訴追すると誓ったから」だと指摘した。

マークウェイン・マリン上院議員(共和党)もCNBCに対してほぼ同じ指摘を行い、「トランプはゲーツを、司法省を殴りつけるためのハンマーと見なしているのだろう」と述べていた。


共和党の一部議員は一連の疑惑を受けて、ゲーツを司法長官として支持することを拒否。ゲーツは結局、指名を辞退した。そこでトランプが新たに司法長官候補に指名したのがパム・ボンディだ。

ボンディもトランプへの忠誠心は厚く、彼のリベンジを熱く支持している。23年8月にはテレビに出演して「司法省、その悪質な検察官たちは訴追されることになる」と発言していた。

「彼らはディープステート(闇の国家)の一員で、先のトランプ政権時代にはうまく隠れていた。しかし今は正体がばれている。当然、みんな捜査対象になる」

筆者には、こういう発言が不気味なほど毛沢東的に聞こえる。実際、かつて毛沢東は言っていた。「われわれの友は誰か。われわれの敵は誰か。われらの革命ではそれが最も重要」なのだと。

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