寿命が来たら「赤ちゃん」に戻る...「不死」の生物が持つメカニズムが、人間に永遠の命をもたらすかも
The ‘Immortal’ Animal That Can Cheat Death
永遠の命を望む者は後を絶たない Love Solutions-shutterstock
<捕食されない限り理論上は死なない「不死の生物」が、再生医療に希望をもたらす可能性が専門家からも指摘されている>
時代や洋の東西を問わず、多くの人が「不死」を求めてきた。しかし、それを実現できた人間は有史以来一人もいない。
しかし、熱帯海域に生息する海洋生物の中に、自らのライフサイクルを逆転させ、死を免れる能力を持つ生物がいる。
【動画】「不死」を獲得した生物の正体とは?「不死」のメカニズムを解説
この生物は1883年に初めて発見された。しかし、この生物が自身のライフサイクルを若返らせ、環境的、物理的ストレスに対抗できる能力を持っていることがわかったのは、それからおよそ100年後のことだった。
米リーハイ大学のマイケル・レイデン教授(生物学)は、この不思議な生態を持つ生物であるベニクラゲの若返り能力について、「人類が長寿を維持し、健康寿命を延ばすための重要な手がかりを秘めている可能性がある」と本誌に語った。さらに、「(ベニクラゲは)実験室で扱うコストが非常に低い。そのため生物医学研究において投資対効果が極めて高くなるだろう」とした。
「ベニクラゲに特有の若返りの仕組みは、動物が自己治癒する現実世界の優れた例だ......これを理解したからといって人間が不死になれるわけではない。しかし、損傷した組織や臓器を治療するための新たな戦略を開く可能性は高い」






