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眠れぬ夜が脳を老化させる──慢性的な不眠が「認知症リスク」を約40%も高める

Sleep and the Risk for Dementia

2025年10月23日(木)13時19分
ルーシー・ノタラントニーオ(ライフスタイル・トレンド担当)

研究の結果、睡眠パターンによる明確な差異が明らかになった。過去2週間の睡眠時間が通常より短かった被験者は、認知テストのスコアが低下。大脳白質病変と老人斑の増加が認められた。通常より睡眠時間が長かった被験者は、調査開始時点より大脳白質病変が減少していた。

睡眠が脳の健康に欠かせないことを示す証拠は増え続けている。カルバリョが指摘するように、「睡眠は単なる休息ではなく、脳の回復力に関係する」ものなのだ。


Reference

Carvalho, D. Z., Kolla, B. P., McCarter, S. J., St. Louis, E. K., Machulda, M. M., Przybelski, S. A., Fought, A. J., Lowe, V. J., Somers, V. K., Boeve, B. F., Petersen, R. C., Jack, C. R., Graff-Radford, J., Varga, A. W., & Vemuri, P. (2025). Associations of Chronic Insomnia, Longitudinal Cognitive Outcomes, Amyloid-PET, and White Matter Changes in Cognitively Normal Older Adults. Neurology, 105(7). DOI: 10.1212/WNL.0000000000214155

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