今なぜ「腹斜筋」なのか?...ブルース・リーのような「強く美しい体幹」を完成させる「4つの原則」
それこそ軽薄な考えだ。ウエストラインを膨らませ、ずんぐりとしたラブ・ハンドル(腹の贅肉)をつくるものは2つ。
ひとつは、もちろん過剰な体脂肪だ。そして、もうひとつがステロイドと成長ホルモンの乱用だ。筋肉を水っぽく、内臓サイズを大きくし、ミッドセクション全体を膨張させる結果が待っている。
だが機能性を求める筋力トレーニングであれば、そんなことにはならない。体脂肪を失ってスリムにさせることこそあれ、ウエストサイズに影響することはない。
腹斜筋は筋密度が高い。そのため、正しいやり方で負荷をかけると、パワフルになるだけでなく、ノミで彫り込んだような深さが出る。
しかし、腹周りを測るメジャーを伸ばすことはない。強力な腹斜筋が必要になる武術家や体操選手のウエストを見れば、そこがスリムなだけでなく、締まり、鉄のように硬いことがわかる。
要領を得ないエクササイズをやるよう今まで洗脳されてきたとしても、落ち込むことはない。この章では、ブルース・リーのように強いウエストを手に入れる方法を紹介したい。
サイド・クランチ、ケーブル、ラバーバンドや腹筋を鍛える玩具はゴミ箱行きだ。
ポール・ウェイド(PAUL"COACH" WADE)
元囚人にして、すべての自重筋トレの源流にあるキャリステニクス研究の第一人者。1979年にサン・クエンティン州立刑務所に収監され、その後の23年間のうちの19年間を、アンゴラ(別名ザ・ファーム)やマリオン(ザ・ヘルホール)など、アメリカでもっともタフな監獄の中で暮らす。監獄でサバイブするため、肉体を極限まで強靭にするキャリステニクスを研究・実践、〝コンビクト・コンディショニング・システム〟として体系化。監獄内でエントレナドール(スペイン語で〝コーチ〟を意味する)と呼ばれるまでになる。自重筋トレの世界でバイブルとなった本書はアメリカでベストセラーになっているが、彼の素顔は謎に包まれている。
『プリズナートレーニング 超絶!! グリップ&関節編 永遠の強さを手に入れる最凶の自重筋トレ』
ポール・ウェイド [著]/山田雅久 [訳]
CEメディアハウス[刊]
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)