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鬼才が描く「家族のしがらみ」...カンヌ金賞の映画『センチメンタル・バリュー』には「あの映画」のオマージュも

Trier’s New Masterwork

2026年2月20日(金)21時01分
デーナ・スティーブンズ (映画評論家)

スカルスガルド演じる父グスタフの思いは

スカルスガルド演じる父グスタフの思いは ©2025 MER FILM/EYE EYE PICTURES/LUMEN/MK PRODUCTIONS/ZENTROPA ENTERTAINMENTS5 APS/ZENTROPA SWEDEN AB/KOMPLIZEN FILM/BRITISH BROADCASTING CORPORATION/ARTE FRANCE CINÉMA/FILM I VÄST/OSLO FILM FUND/MEDIEFONDET ZEFYR/ZDF/ARTE

常に並外れた存在感を放つ名優スカルスガルドだが、これほど矛盾に満ちた人物を演じる機会は初めてだったに違いない。彼が演じるグスタフは父親失格で、家族への接し方はひどく不器用だが、映画に懸ける情熱は本物で、家族以外の人には最高にチャーミングで温かい側面を見せる。

フランスで開かれたある映画祭で、グスタフは若い女優レイチェル・ケンプ(エル・ファニング)に出会う。すぐに意気投合すると、ノーラに代えて彼女を次回作に起用することを決める。


リハーサルが始まると、レイチェルはオスロにやって来て、しばらく空き家になっていたグスタフの(そしてノーラとアグネスの)家に入り込む。冗談でしょ、と姉妹は思う。なんで私たちの家で撮らなきゃいけないの!

トリアーは長年の相棒エスキル・フォクトと共同で脚本も執筆。説明的な会話を極限まで減らし、映像で人間関係の複雑さを描き出した。

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