最新記事
日米首脳会談

日米首脳「USスチールは買収でなく投資」、米産LNG輸入拡大で合意

2025年2月8日(土)12時15分

<石破首相、対米投資1兆ドルへの引き上げ表明>

石破首相はトランプ大統領に、日本の対米投資を1兆ドルに引き上げるために協力する意向を伝え、トヨタやいすゞなど日本企業による投資計画や、日本が米国LNGの輸入を増やす点を強調した。

会談の冒頭でトランプ大統領は、両国は協力して米国の対日貿易赤字を現在の1000億ドルから「均衡」にまで減らすと表明。対日貿易赤字は早期に解消できるとし、米国の石油・天然ガスの日本への輸出だけでも赤字の均衡を取り戻せるという認識を示した。

両国がアラスカの石油・天然ガスに関連した合弁事業に取り組んでいることを明らかにし、日本が米国産天然ガスの過去最高量の新規輸入をまもなく開始すると述べた。関税については、相互利益である必要があるという認識を示した。[nL3N3OR0LD]

石破首相は会見で「LNGのみならず、バイオエタノール、アンモニアなど、安定的にリーズナブルな価格で提供されるということは日本にとっての利益となる。さらに米国の対日貿易赤字を減らすことにもつながる」と述べ、ウィンウィンの取り組みであることを強調。「この先、LNGの採掘が成功裏に進展することを期待している」と語った。

関税に関する質問に対しては、仮定の質問には答えられないと述べるにとどめた。

<共同声明、日米協力の「羅針盤」に>

会談後に発表された共同声明は、中国が東シナ海で力による現状変更を試みるいかなる行為にも反対すると改めて表明。台湾海峡問題の平和的解決を呼びかけた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国軍、台湾周辺で実弾射撃伴う演習開始 港湾など封

ビジネス

韓国クーパン、顧客情報大量流出で11.8億ドルの補

ワールド

尹前大統領の妻、金品見返りに国政介入 韓国特別検が

ビジネス

日経平均は反落、需給面での売りが重し 次第にもみ合
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    アメリカで肥満は減ったのに、なぜ糖尿病は増えてい…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中