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中国経済

「爆買い」の火は消えるか?

2016年1月25日(月)18時25分

 中国の内閣に相当する国務院は昨年11月、民間消費を加速させる試みとして、小売、医療、旅行やスポーツなど「ライフスタイル関連ビジネス」に対する融資提供において、金融機関がこれまで以上に多様な担保を受け入れることを奨励していくと発表した。

強靱さの兆候も

 とはいえ、消費財の小売販売額は前年比で11%以上増大し4000億ドルを超え、オンラインショッピングサイトのタオバオでは、11月の販促イベント期間中、たった1時間で約40億ドルの売上高を稼いでいる。

 こうした消費の強靱さを示す兆候は続いている。

 ANZの消費者信頼感調査からは、「今こそ高額商品を購入すべき時期だ」と考える回答者が増えていることが分かる。昨年の新車販売台数は4.7%増と伸び悩んだが、中国自動車製造者協会によれば、今年は6%増が見込まれている。

 それでも、上海の婦人服店の経営者は「この1年間、商売は不振だったし、上向きになるとは考えられない」と懸念する。「富裕層が高級品を買うとしても、貧困層は節約に走るだろう」と語った。

 (Pete Sweeney記者)

(翻訳:エァクレーレン)

 

[上海 20日 ロイター]


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