コラム

イスラエルにどう向き合うべきか?...日本外交に今こそ問われる覚悟

2025年04月22日(火)08時35分

イスラエル軍は自らを「最も道徳的な軍隊である」と主張するように、市民と戦闘員を区別したことがあるのは事実だ。

しかし、今次の戦争で、そうした区別に対する倫理的議論はもはや無意味であることは、イスラエルの軍事専門家も指摘するところだ。


 

「イスラエルは被害者である」「ガザには無辜(むこ)の市民などいない」といったナラティブが社会に広がるなか、ハマスへの強い報復感情が高まり、それに呼応する形で右派の強硬な主張が政治だけでなく社会にも浸透。

軍の規範に違反するような行動が度々報告されるなど、自制が利かなくなっていることは極めて深刻だ。

政治的に「反ユダヤ主義」の烙印を押されることを回避するために、イスラエルを批判することに二の足を踏むヨーロッパ諸国がこの状況を助長している。

日本は近年、イスラエルのテクノロジー技術に可能性を見据え、経済を中心にイスラエルとの関係を強化してきた。

しかし、人道支援関係者を幾度となく殺害し、国のトップがICCに逮捕状を発行されるような国と、盲信的に関係強化することが本当に国益にかなうのだろうか。

プロフィール

曽我太一

ジャーナリスト。東京外国語大学大学院修了後、NHK入局。札幌放送局などを経て、報道局国際部で移民・難民政策、欧州情勢などを担当し、2020年からエルサレム支局長として和平問題やテック業界を取材。ロシア・ウクライナ戦争では現地入りした。2023年末よりフリーランスに。中東を拠点に取材活動を行なっている。

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