コラム

トランプ最大のアキレス腱「利益相反」問題に解決策はあるのか

2016年12月22日(木)15時40分

 それは「トランプ・オーガニゼーション」が「実は大赤字」であるとか「債務超過が隠されている」ケース以外にもあり得ることです。例えば、トランプ氏やその家族の「経営能力」を評価してローンが組まれているので一族が経営から手を引いたら「全額弁済」という条項が入っているとか、「トランプ」ブランドそのものが無形固定資産として担保に入っているような場合は、換金して屋号を変えればイコール倒産の危険になります。

 一部のメディアでは、「トランプ・オーガニゼーション」がドイツ銀行から大型の融資を受けているという報道があります。同銀行が経営内容の総見直しを行っている現在、融資の続行が危ぶまれており、したがってそんな中では会社を売却できないという外部要因があるというのです。

【参考記事】オバマが報復表明、米大統領選でトランプを有利にした露サイバー攻撃

 また外部要因として、ワシントンDCのホテルの地主が連邦政府であるために、借り主が「公選された特別公務員の利害関係者」になった途端に、土地の賃貸借契約がキャンセルされる契約になっているらしいという報道もあります。こうした問題は、世界中に存在しているようです。

 財務長官候補や、司法長官候補を「身内」で固めたのも、この問題を乗り切るためだという説まで出ている程で、相当な難問になっているようです。

プロフィール

冷泉彰彦

(れいぜい あきひこ)ニュージャージー州在住。作家・ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。1959年東京生まれ。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修士(日本語教授法)。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米。

最新刊『自動運転「戦場」ルポ ウーバー、グーグル、日本勢――クルマの近未来』(朝日新書)が7月13日に発売。近著に『アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』(CCCメディアハウス)など。メールマガジンJMM(村上龍編集長)で「FROM911、USAレポート」(www.jmm.co.jp/)を連載中。週刊メルマガ(有料)「冷泉彰彦のプリンストン通信」配信中。

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