コラム

「アベノミクス」の限界はこうやって超えよう(パックン)

2022年06月18日(土)16時40分

政府は物価上昇ではなく、まず賃金上昇率の目標を2%に定めるべきではないだろうか。そして、それを果たすためには、今やっているように、経営者の道徳観へアピールするだけではなく、経営者のモチベーションを高める措置を設置するべきだろう。気づいていないようだが、そのためにキシダマンが使える特殊能力もいろいろある:

・企業に賃金を引き上げる努力義務や達成できなかった場合の説明責任ビーム!
・大幅な利益増でも賃金アップしなかった企業への罰則ビーム!
・お手本として、公務員の賃金アップビーム!

(なぜかヒーローだと全部ビームになる。お許しください)。ふざけた書き方だが、アイディア自体はごく真面目。というのも、どれもIMF(国際通貨基金)の提案だから。6年前に提案されたものだが、日本政府になかなか聞いてもらえなかったようだ。

多分、用語が難しすぎて、理論が複雑だったからかもね。だから今回、シンプルに説明することにした。パックンマンもヒーロー気取りだから。

プロフィール

パックン(パトリック・ハーラン)

1970年11月14日生まれ。コロラド州出身。ハーバード大学を卒業したあと来日。1997年、吉田眞とパックンマックンを結成。日米コンビならではのネタで人気を博し、その後、情報番組「ジャスト」、「英語でしゃべらナイト」(NHK)で一躍有名に。「世界番付」(日本テレビ)、「未来世紀ジパング」(テレビ東京)などにレギュラー出演。教育、情報番組などに出演中。2012年から東京工業大学非常勤講師に就任し「コミュニケーションと国際関係」を教えている。その講義をまとめた『ツカむ!話術』(角川新書)のほか、著書多数。近著に『パックン式 お金の育て方』(朝日新聞出版)。

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