コラム

「同盟国にも軍事力行使を排除せず」 米国を「安全保障の懸念」に挙げたデンマーク報告書の警鐘

2025年12月11日(木)17時35分

米中露の安全保障上の緊張は北極圏にも広がる

中国は自国の経済力、近年は軍事力も用いて他国に圧力をかけ、ロシアのウクライナ戦争を支援する。中露は西側、とりわけ米国の世界的影響力を低下させようとする国家群の中心だ。米国は経済力と技術力を権力手段として用いており、同盟国やパートナー国も例外ではなくなった。

「今後数年、米中関係がどのように展開するかには不確実性があるが、両国は長期的に戦略的競争相手であり続ける」と報告書は分析する。北極圏における大国間の競争はますます激しくなっており、米中露の安全保障上の緊張は北極圏にも広がる。

「北極圏はもはやロシアが22 年にウクライナに全面侵攻する前のような低緊張地域ではない。ロシアと西側の対立が深まるほど北極の戦略的重要性は増大する。米国が北極圏への安全保障上の関与を強めていることがその傾向を加速させている」と警戒を強めている。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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