豪野党議員、インド系移民巡る発言に批判噴出 首相が謝罪要求

9月9日、オーストラリアのアルバニージー首相(写真)は、インド系移民の数が持続不可能だと示唆する発言をした右派野党議員について、謝罪すべきとの見方を示した。シドニーで5月撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)
Alasdair Pal
[シドニー 9日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は9日、インド系移民の数が持続不可能だと示唆する発言をした右派野党議員について、謝罪すべきとの見方を示した。
豪州では先月末、シドニーなど主要都市で反移民を掲げるデモが行われ、生活費高騰の一因としてインド系移民などを非難していた。
こうした中、中道右派野党・自由党のプライス上院議員は先週、ラジオインタビューで、多数のインド人がアルバニージー氏率いる中道左派与党・労働党に投票するために豪州への移住を許可されたと示唆。「インド人コミュニティーに対する懸念がある。それは単に、数が多いためだ。同時に、同コミュニティーが労働党に投票していることにも反映されている」などと述べた。
プライス氏の発言はインド系住民の反発を買い、身内の自由党内からも謝罪を求める声が上がっている。
アルバニージー氏は公共放送ABCのインタビューで「インド人コミュニティーは傷ついている」とし、「プライス上院議員の発言は事実ではなく、同氏は引き起こした傷について謝罪すべきだ」と述べた。