台湾、防衛費を2030年までにGDP比5%に 総統表明

台湾の頼清徳総統は8月22日、防衛費を2030年までに域内総生産(GDP)比5%まで引き上げたいと表明した。7月10日、新竹市で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[台北 22日 ロイター] - 台湾の頼清徳総統は22日、防衛費を2030年までに域内総生産(GDP)比5%まで引き上げたいと表明した。米国が台湾に求めてきた軍事予算増強の目標を引き上げた形だ。
台湾行政院(内閣)の卓栄泰院長(首相)は21日、来年度予算案を発表。中国の政治的・軍事的圧力が強まる中、防衛費をGDP比3.32%に増額した。
頼総統は台湾北東部の海軍基地を訪れ、中国の脅威が近年増していると指摘。30年までに防衛費を北大西洋条約機構(NATO)基準のGDP比5%に引き上げたいと述べた。
総統府が提供した動画によると、頼氏は「これは国家の安全保障を守り、民主主義、自由、人権を保護するわが国の決意を示すだけでない。国際社会と肩を並べ、共同で抑止力を発揮し、インド太平洋地域の平和と安定を維持する意志も示すものだ」と語った。